オニオンナイト×ケフカ
2012/09/17 17:39
*死ネタ
少女が赤く弾けて消えてしまったものだから、少年は呆然と膝を着いた。
涙を流すこともできずに見開かれた彼の瞳は、もう二度と何も映さないのだ。
丁度良い。視覚など、この誇り高い少年には不要のものだ。純粋と感じる心を阻害する悪だ。
少女を消したことで彼とは同胞になれると信じていたケフカは、そんな彼をふわりと抱きしめた。
「かなしいねぇ、さみしいねぇ」
少年は、ケフカの狙いとは裏腹に抱きしめ返してきたのだった。
そうして枯れた声で囁く。
「僕は、そうでもないよ。ここに彼女はいる。可哀想なのはあんただけだ」
ケフカは笑って抱きしめる腕に力を込めた。
彼を砕いて壊して、彼女ごとこの体に取り込んでしまおうと企んだ。
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