02




「もしもし赤井さん?今日家来れる?」

『悪いな、今日は仕事だ』

「家で?」

『あぁ』

「来れない?てか来て!!」

『話聞いてたのか……?』

「んなもんパソコン持ってきてうちでやりなよ!!」

『……わかった。今から向かう』

「待ってる!」


仕事が終わって、早速家に呼んでみた。
赤井さんに問いただそう。
いや、もし私が原因なら問いただすという言い方は申し訳ないから、聞こう。

赤井さんはポーカーフェイスだし、中々本音を言わない人だから扱いが難しい。
だからこそ私が聞かないといけないんだ。


「……夜ご飯、もう作ろうかな」


いつもは赤井さんが来てから夜ご飯をリクエストしてもらって作るけど(大抵何でもいいだけど)今日はちょっと豪華な夜ご飯を作って待ってみようかな。


さぁて、やりますか!


ーーーー


「入るぞ。てか入った」

「い、いらっしゃいませ赤井さん!!どーぞどーぞ上がって!!」


玄関に立って手で中へ促すと、一瞬怪訝な顔をされた。
いつも入るぞと言ってくる赤井さんに、いいよー。とかどーぞ。とかでお出迎えするけど、今日はちょっといらっしゃいませご主人様的な感じでお出迎えしてみた。


まぁそれをまるまんま言うと私のキャラ的に怪訝な顔じゃ済まされなさそうだからアレンジしてみたが案の定怪訝な顔。

丸まんま言ったらどうなってたんだ私。


「コーヒーにしますか?それとも……ええっと……コーヒーにしますか!」

「一択しかないだろ」


彼に選択肢を与えたところでコーヒーしか頼まないだろうし、紅茶を含めたところでそんなもの用意してないのに気付き敢えて一択しかできない選択肢を与えると見事に正論でツッコまれた。

ですよね。としか言いようがないよねもう。


「今用意するね!」

「……?おう」


コーヒーを煎れる間、赤井さんは早速パソコンをつけたようで。
電源が入る音が聞こえた。

仕事熱心だなぁ。
なんて思いながら出来上がったコーヒーを出すと、既にシャットダウンの画面。


「えっ?!もう仕事終わったの?!」

「なわけないだろ。なんか今日は美味そうな飯があるから、先に食う」


今日はって。
サラッと失礼な事言ったよね今。


「今日はちょっと豪華な夜ご飯にしてみましたー!」

「どうしたんだ急に機嫌取り始めて」


バ、バレてるーっ!!


「え、いやいや。機嫌取りだなんて。そんな。ははっ」

「まぁ、腹減ったから飯食う」

「そうしよ!」


2人で席につき、早速ご飯を食べる。

聞くなら今のうちかなぁ。


「ねー赤井さん?」

「なんだ?」

「私といたら、暇?」




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