04
手伝い?も終わり、しばらく4人で話していると、蘭が急にがたりと立ち上がった。
「あ、コナン君もう帰らなきゃ!」
「おじさんお腹空かして待ってるね」
「じゃあ私も帰ろー」
私はいつもの様に、安室さんの出勤が終わるのを待つ。
その事を知っているみんなは、お金を私に渡して手を振り帰って行った。
「安室さーん。今日閉店までー?」
「そうなんですよ。あと3時間ほど待ってて貰えますか?」
今日は蘭達の帰宅がいつもより1時間ほど早かったから、少し待つ時間が長い。どうやって時間を潰そうか。
他に人もいないため、私は店内をうろちょろしながら安室さんと喋る。
「安室さぁん。暇だよー。しりとりしよー?」
「いいですよ」
「じゃあ……しりとり!り!」
「利子」
「しーしー鹿!」
「辛子」
「え、また?!し……し……仕返し!」
「新聞紙」
「えー?!またし?!しーしーしー。シラス!」
「寿司」
「つまんない!!」
終了。
ーーーー
むむ……。
あと30分……。
なんとか2時間半は過ぎた。
あとちょっと!!
「そんな時計とにらめっこしても時間は早くすぎたりしませんよ」
「わかってるよ!」
「またしりとりでもします?」
「やだ安室さんとしりとりしてもつまんないもん!」
「僕は楽しかったんですけどね」
はは、じゃないから。
あれ100人とやってもみんなつまんないよ。きっと。
そんな話をしているうちに、閉店の時間が来た。やっと帰れる!!
「名前さん、すみません。この時間まで待っててもらって申し訳ないんですが、探偵の仕事が入ってしまいました。」
「えっ?!この時間から?!」
「すみません……」
まぁ、しょうがないよね。
この時間に待ってる場所もないし、一緒に現場に行ってもなんの推理もできない私は邪魔なだけだ。
「じゃあ先に帰るね?」
「送っていきましょうか?」
「んーん!いいよ!」
いつもは強行突破の彼が疑問形で聞いてくるということは、多分本当はそんな時間なんてないのだろう。
それを知っている私は、否定せざるを得ない。ほんとにいいんだけどね、家近いし。
あまり彼に気を使わせるわけにもいかないので、じゃあね!と言ってそそくさと店を出た。
少し歩くとコンビニがあるから、そこへ寄ってから帰ろう。
久しぶりに安室さんとデートしたいなぁ。なんて考えながら歩いていると、コンビニに着き、そこで買い物を済ませた。
私の好物を買って軽快な足取りで家へ向かう。
「〜♪〜♪………ん?」
ピタリと足を止めた。
……なんだろう。
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