02
「……わかったぞコナン君……」
「えっ?何が?」
「遊んで欲しいんだろーっ?!」
このこのーとほっぺをぶにぶにすると、やめろよー!と否定された。可愛いなぁ遊んで欲しいんだなやっぱり!
「何して遊ぶ?花いちもんめでもする?」
「え、古いし2人で?」
「だよねー……。じゃあ蘭と私がコナン君と手繋いで囚われた宇宙人ごっ「僕はテレビが見たいの」
なんだよ随分大人っぽい男の子だなー。
なんてムッとしている彼の横顔を見ていると、着信音が鳴った。
私じゃないし、蘭のにしては音が近すぎる……。てことは?!
「コナン君携帯持ってるの?!」
「え?そうだよ」
今時の若い子は……。
こんな若いうちから携帯なんて持っ「平次兄ちゃんどうしたの?」
「平次?!」
今平次って言った?!
いや、でも平次なんて名前たくさんいるよなきっと……
「そ、そうだけど……平次兄ちゃん知ってるの?名前おねぇちゃん」
『名前?!今一緒におんのか?!なんや工藤、名前と知り合いやったんか?!』
「おい服部…っ!呼び方……!」
ここからでも聞こえるこの馬鹿でかい声……関西弁……
絶対平次だ!
「ちょ、コナン君貸して!」
「え、はい、どーぞ……」
「もしもし平次?!名前だよ!」
『なんやくど…ココココナンと知り合いやったんか!』
「そうだよ!ってか今日知り合った!平次声低くなったねぇ」
『そらもー高校生やからな。なんや久しぶりやのー』
「連絡もくれないで!」
『そらお互い様やっちゅーねん』
「てかこんな小さなコナン君に何用だい?」
『あー明日東京行くことなったから会いに行こうと思てん』
「えっ?!私には連絡してないくせに!」
幼馴染みの私には会いに来ないのか!
ひどいやつだ!
『和葉が名前にはサプライズで会いたいうるさくてのー。やから連絡しとらんねん。バレてもーたな』
「そうだったんだ……」
『女はいちいち回りくどいねん。』
「あははっ。それ和葉に言ったら怒られるよー?」
久しぶりの平次の声は低くて、こんなんだったっけ?なんて余計に時の経過を思わせる。ほんと、懐かしい。
いくらか話してコナン君に携帯を返すと、いつの間にか戻って来ていた蘭が私にコーヒーをくれた。
「ありがと蘭」
「いーえー。まさか名前が服部君と知り合いだったとはねー!知らなかった!」
「知り合いってか幼馴染みだよ」
「えっ?そうなの?でも名前大坂弁じゃないよね?」
「東京で生まれて、小学校上がる時に親の転勤で大坂に行ったの。そこで平次と和葉と逢って……小6の時また親が東京戻ることになって私も戻って来たってわけ。そこから互いに忙しくて5年間逢ってなかったんだー」
「そうだったんだぁ。私も凄く久しぶりだよ。新一が大阪に会いに行くことが多かったし……」
「相思相愛かよ…ってなんで工藤君が?工藤君と平次も知り合いなの?」
「そうだよ!だから服部君とコナン君も知り合いなんじゃないかな」
「ほえー」
そういえば工藤君時々学校来てなかったなーなんて思ったが大して工藤君と仲良かった訳じゃない私は、工藤君が大坂に行って、しかも平次に会っていたなんて全く知らず。
世間は狭いなぁ。
結局明日、駅までみんなで迎えに行くことになった。
勿論和葉も来る予定。
楽しみだなー!
ちなみに平次から和葉にはサプライズされたフリしとけと言われたので、驚き方を考える。
沈黙の驚きで行くか。
驚愕の驚きで行くか。
私は演技派なので勿論後者で行くことに決めた。
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