02





「妹って身内じゃん!無理じゃん!」

「実際は身内じゃないんだし、固定概念がそうさせるだけでしょ?」


ぐぅ。
妹の言うことが最も過ぎて恋愛のスペシャリストに見えてきた。


「じゃあどーすればいいのさ」

「まずは妹から女に昇格しなきゃ!」

「どーしたらなれるわけ?」

「そこだよねー」


私は特別子供みたくきゃっきゃしてるわけでもないし、服装が子供っぽいわけでもない。顔が童顔なのはしょうがないし、そこらへんの中学三年生だ。
いや、中学三年生って時点で、工藤先輩からしたら妹なのか。
年下は興味無いのかな。


「もう年下ってゆー時点でアウトなのかな」

「だから大人っぽくならなきゃなんでしょー?工藤先輩にホイホイついて行くからだめなんじゃないのー?」

「ホイホイって……」

「少し離れてみたら?」

「えー無理!」

「えー!!じゃあもう直接聞いてみなよ!」

「直接かぁ……」

「なんで妹にしか見えないのかくらい聞けるでしょ?」


それもそうだな。
明日聞いてみよっ!


ーーーー



「工藤先輩ー!!」

「おー!昨日怒って帰ったから今日来ないと思ってたぜ?」

「あ、あはは……昨日はちょっと……すみません……」

「まぁいーけどよ。帰ろうぜ?」

「はい!」


いつも通り迎えにきて、いつ本題に入ろうかと少しドキドキしていると、軽く先輩の手と私の手がぶつかった。


「わっ……っとすみませんっ…!」

「え?あ、いや別に……なんでそんな嫌そうにすんだよ?」

「い、い、嫌なわけないじゃないですか!ドキドキするんです……よ……」


ってあれぇぇえ?!
私なんて事を!!
言っちゃったよ!!


「えっ……?」

「わわわ忘れてください!!今のは、違います……!」


は、恥ずかしいぃいいっ!!

顔に熱が集まり、見られない様に手で覆った。
今更遅いんだけどね……


「そ、そうかよ……」

「あれ?!工藤じゃん!例の妹?」


なんともタイミング良くやってきたのは工藤先輩の友達?らしき人物。


「おぉ!そー、妹みてーなやつ!」


むっ。妹か。


「こんにちはー」

「どーも!可愛い子じゃん。って工藤なんで顔あけーの?」


え?
そういえば手ぶつかってから工藤先輩と目を合わせていなかった。
見てみれば、ほんのりと赤い顔をした工藤先輩。


「ゆ、夕日のせーだっつの!」

「へぇ…」


なんだ夕日のせーかよ。
ちぇっ。


「んじゃ、俺はこれで!お邪魔しましたー!」


いたずらっ子の様に笑いながら去って行ってしまった。

それを睨んでいた工藤先輩に、本題に入ることを決めた。





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