06-3






「んで、ほんとはどうだったんだ?」

「おめー、ノートパソコン持ってるか?」

「家になら。なんか中森警部の格好の高校生と喋ってると違和感しか感じねえな」

「今はどーでもいいんだよんなことはよー!!」

「ったくあのキザな怪盗はどこへ行ったんだか…」


探偵がため息をついた瞬間、なにかに気づいた様に顔つきが変わった。

耳に手を当てる素振り

さっき仕掛けておいた盗聴機で何か聞いたのだろう。

とりあえず何も喋らず、探偵から話すのを待った。


「…金が逃げるところだった…だってよ」

「黒だな。なんか隠してやがる。あとは防犯カメラの映像を解析したら確実だな」




そう、先ほどの話……



ーーー
ーー



この映像…
何かがおかしい……。


映像の作りに違和感を感じる。

さっき渡されたインカムで、探偵に聞こえるか確認をとった。


『どうした』

「…ちょうどビクスバイトが偽物に変わった日の映像がおかしい。解析してぇから、コピーすんぞ…」

『おう、頼むぜ』


周りに聞こえない様小さな声で連絡を取り合ったあと、右の手のひらにUSBを忍び込ませ、マウスを握る振りをしてコピーした。


「防犯カメラに怪しいものは映っていないようですな。ご協力、感謝します」

「いえ、どうもお疲れ様です」

「では、失礼しました」


ーー
ーーー



この時コピーした防犯カメラの映像を解析する為、2人で探偵の家に向かった。




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