05
「大好きだよ、おめーが。浮気なんてするかよ。する気もねーし、手も繋げねー俺が浮気すると思うか?」
自嘲気味に笑った快斗は、私を抱きしめてくれた。
あれ?でも
「学校で抱きついてくんじゃん」
「あれは周りのなんもない雰囲気だからノリで出来てるだけ。なんか2人で良い雰囲気になったら緊張する……」
ふふ、照れちゃって可愛い。
信じるよ、快斗。
勘違いしてごめんね。
そしてサプライズありがとう。
それじゃあ私がこの機会に………
「かーいとっ」
「ん?〜〜〜っ!?」
私からキスすれば、済む話だね。ふふ。
私だって恥ずかしいけど、今ならなんでもできる
「ごめんね、勘違いして。そしてありがとう」
「お、おう……。俺も紛らわしくてごめんな。」
「快斗、好きだよ。……快斗とは、なんでもしたい……よ……」
「……1度狼になった男は、中途半端には戻れねーぜ……?」
ぎし、と軋んだソファのスプリング
気づけば、目の前には快斗の覆いかぶさる姿と、熱っぽい視線
その視線が近づいて来たと同時に、私は目を閉じたーーー。
「好きだよ、快斗」
「俺も好きだぜ」
ーENDー
「快斗のバカ!どこが奥手よ!ドS!」
「わ、悪いって……優しくしたつもりだったんだけど……可愛くて……」
「〜〜〜っ!!恥ずかしい事言わないでよ!!」
「名前、解決したのー?手なんか繋いじゃってー!」
「おはよ青子、恵子!実はさーーー。」
「あ、ちょ、おめー最後にナニしたのかは言わなくていいかんな!!俺から言いたい名前の可愛いさを!!」
「言わないし言うな!!!」
結局、快斗はサプライズがバレた事を近藤さんに話すと、必死になって謝ってきてくれた。快斗みたいな人はタイプじゃないらしいし、手を握ったのもほんとになんの気持ちも篭ってないとのこと。
そして私は、三ヶ月後の誕生日、アメリカ旅行という大きな誕生日プレゼントを貰うことになる。
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