03
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「コーヒー、飲む?」

「おう」



長くて静かな帰路もやっと終わって家に着いた。

ついに、聞かなくちゃいけない。
辛いけど浮気は許せない。

もうどうにもならないのであれば、言いたいだけ言うし、聞きたいだけ聞こう。



「どーぞ」

「おう……あのさ、」

「うん」

「おめーにさっき、大好きって怒鳴られて正直嬉しかったし驚いた。」

「……は?」



やっぱり頭がおかしくなったんだ
さっきから何言ってんのこいつ



「はぁ。じゃあなんで近藤さんと浮気してんの?」

「浮気してねーよ」

「は?何今更!さっき認めてたじゃん」

「浮気してるって勘違いしてんだろーなって思っただけ」

「じゃあ昨日近藤さんに手握られて顔赤くして何してたわけ?」

「……おめーの誕生日プレゼント買いに行ってた」


また苦しい言い訳を。
こんな言い訳する人だったっけ?


私の誕生日はあと三ヶ月も先。
誕生日プレゼントにしては早すぎる。


「じゃあ誕生日プレゼント今見せて?家にあるなら持って来てよ」

「……それは……」



なんで俯くの?
やっぱり、嘘だったんだね。


あんなに近藤さんとラブラブしながら私の誕生日プレゼントを探すなんておかしいし。


もうだめだ。許せない。
好きだけど、終わりにしよっか。



「……もういいよ。許してあげる」

「……え?」

「その代わり……別れよっか。」

「待て待て!そもそも浮気してねぇって!!俺は別れたくない!」

「女々しいよ快斗。許してくれる上に邪魔者と別れられるんだからこの上ないくらいいい条件じゃない?」

「あーっ!わかった!!全部話す!!」

「うん、ちゃんと話して。経緯を。」

「おめーにさ、誕生日あたり開けとけって言ったの覚えてるか?」

「覚えてるよ」

「……サプライズしたかったんだ。おめーアメリカ行きたいって言ってたから……でも俺おめーが喜びそうな場所とかよくわかんなかったから、親が旅行会社に勤めてる近藤に頼んだんだよ。ほら」



快斗は携帯の画面を私に見せてくれた。




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