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「近藤、そろそろ付き合って欲しい」

「快斗くん……でも名前ちゃんが……」

「わぁーってる。いずれわかんだからいいだろ?名前、本当に俺の事好きかわかんねぇからーーー」

















「……う……そ……」

『嘘だといいなって青子も思ってる。でも、見たの。恵子と。快斗と幼馴染みを10年以上やってきたけど、まさか快斗が浮気する人だったなんて……しかも、近藤さんと。』




嘘だよね……


嘘だ。快斗が浮気なんて。



『一応、写真撮ったの。この電話切ったら写メ送るね。辛いだろうけど、証拠を残した方がいいでしょ?』

「うん、ありがとう青子。伝えてくれて嬉しいよ」

『……強がらないで。こんなこと伝えられて嬉しい人なんていないよ。伝えようか迷ったけど、きちんと快斗と話し合って結論を出して欲しい。結論が出たら、ガッツリ快斗を叱るね』

「うん、ありがとう…」

『…うん…。じゃあ、切るね』

「じゃあね」




快斗と付き合って10ヵ月

最近快斗に、本当に俺の事好きなの?とよく聞かれてた。

心から大好きだったよ、勿論。

“好きだよ”の私の言葉が嘘くさかったのか、浮気を隠すためにわざとそう聞いていたのか。


今となってはもうどちらも同じ。
浮気が発覚してしまったのだから、別れるの一択のみ。


なんて素直に別れられたらいいのに。


私は快斗が大好きで、別れたくない。
かと言って見逃すのは無理。


震える手で開いた写メは、


「……っ……」



うちのクラスのマドンナ、近藤さんが快斗の手を握り、快斗が顔を赤くしている写真だった。


見たくなかったけど、これが現実


画面いっぱに広がる証拠に、涙が抑えきれず子供の様に泣いたーーー。



「私とは手も繋がなかった癖に……」



快斗が嫌い。大嫌い。
でも、大好き。




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