03
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「名前!!!」

「ぎゃぁあああっ!!」



遅かったぁあああ!!
怖い!!そんなドアノブ取れそうな勢いで開けないで!!



「大丈夫か?!……って………え?」

「みみみ見ないでぇえええっ!!」



そんなに目を点にしないで!!




耳と尻尾を腕で簡易に隠せば、なんだ尻尾もついてんのか?とバレてしまった。
自爆だ。

まぁもうここまで来たら何が生えていようがどうでもいい。


グッバイ、マイ青春。



「……はぁ。あいつか………」

「……え?」


眉をしかめておでこに手を当てた黒羽君は原因がわかったようで、とりあえず彼を中へ入れた。



「おめー、紅子からなんか渡されなかったか?」

「んー……あ、ジュース!!」

「それだな」

「でも新品だったよ?そんな魔法使いじゃないんだから。はは」

「…ははは……まぁとにかく、そん時の事詳しく教えてくれ」

「動物になるなら何になりたいかと好きな人いるか聞かれたくらいかな」

「好きな人?」

「あ、うん……いないって答えたんだけどバレちゃって……」

「えっ?!てことは好きな人いんの?!」

「えっ?!あ。」



バレたぁああ!
また自爆してしまった!!
ばかか?!私は馬鹿なのか?!



「……だれ「言わないよ!!」

「……んだよ」

「それより!!この耳と尻尾どうしよう」

「可愛いじゃん。そのままにしとけば?」



えっ?!
かっ、可愛い?!
今可愛いって言った……?!


「へ、変じゃない?気持ち悪くない?」

「え、なんで?可愛いよ。すっげー似合ってる」



わわわやめてよ……!!
恥ずかしい!!
う、嬉しいけど……っ!




「や、やめてよ……っ!怒るよ黒羽君っ……!夏休みだからまだ良かったけど、治らなかったらどうするのさ…!」

「ぷっ。似合ってるって言われて嬉しいんだろ?」

「へっ?!」


ななな何故わかった?!
そんな顔に出てるかな……


「ぅうう嬉しくないよっ!こんなの似合っててもしょうがないじゃんっ!」

「……ははっ!なぁ、ちょっと触らせてよ、耳と尻尾」

「いいけど……っ」



耳と尻尾なんて自分の物に感じないから、それならほっぺ触らせてとかの方が嬉しかったなぁ。




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