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トリップした日から約半年。
キッドを見に行って、あとからこっそりまた来たのかとか言われるくらい仲良くなった。
相変わらずドジな私を助けようとしてくれているのか、いつも隣には黒羽君。

大好きな黒羽君と青子と一緒にいれるのはとてもありがたい。


でも黒羽君は自ら私の隣に来るのはいいが、私が傍にいると言うと嫌がる。

ドジだからという事と、私のあるお願いがしつこいらしい。


「ストップ!!」

「わわっ……!はい。」

「足元」

「……これは消しゴムです警部!!」

「ここで問題だ部下。おめーは今それを踏もうとしてる。1、避ける。2、拾う。3、俺に助けて貰えるとわかっててコケようとする確信犯にな「3!3番!!」


そりゃ助けられたいから踏みますよ消しゴムなんて!


「あははっ!名前ってほんと面白い!」

「はぁ……。ほんとおめーは素直なバカだよな」

「ありが……!!……とう??」


これは喜んでいいのか?
素直って事はいい事だよね?
でもバカって……
バカは悪口だよね。
これは褒められてるの?
馬鹿にされてるの?
素直なバカって結局は悪口なんじゃ……



「はいチャイム鳴ったのにまだ廊下にいる名字は遅刻な。授業始めるぞー」








ーーーー

「居残りか?」

「……黒羽君のせいで遅刻扱いになりましたからねぇ。」

「ははっ。考え込んでたのはおめーだろ?」



結局放課後残ってプリントをやるハメになった。
ひどいよ2人とも。私を置いてさっさと教室入っちゃうなんて。ぐすん。

そういえば、青子が見当たらない。


「あれ、青子はー?」

「委員会行ったぜ?」


委員会入ってるんだっけ。
青子も大変だなぁ。

「そっかー。ご飯行こうと思ってたのに……夜ご飯どうしようかな」

「ブルーパロット来るか?」

「えぇっ!!いいの?!」

「下手してもまたここで働きたいとか言うなよ?」

「言わない言わない!言わないから行こうー!!」

「……ほんとかよ……」


実はブルーパロットは初めてじゃない。
今まで何回か行った事がある。
黒羽君のお手伝いをしたくて、ブルーパロットで働かせて下さいと何回もお頼み申しているが全部断られた。
主に黒羽君にね。

寺井さんは気を使ってやんわり断ってくれるが、黒羽君はドジだから嫌だとはっきり言う。


「私黒羽君の助手になりたいよ!」

「さっそく言ってやがる……俺の助手席になんだったらいいけど」

「せ、席は嫌だ……。黒羽君免許持ってないじゃん。」

「真面目に答えてんじゃねーよ」


こんなくだらない会話ができるくらい仲が良いんです。

私は大好きなんだけどね。
言うといつもドジで返される。

答えになってないあたり脈無しだよね。

まぁ傍にいてくれるから言うことなし。




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