01
「Ladies and Gentleman!!」
きゃー!!やっぱりキッドかっこいい!
見に来て良かったー!
というわけで、今日はブルーパロットのバイトが休みなので宝石展示会に来てます
時間通りに現れたキッドは私の友達なわけで。
もうみんなに言いふらしたいくらいの気持ちはこのニヤケだけで我慢しよう。
「名前ー!来てると思ったのよー!」
「名前ちゃん久しぶりー!」
「園子ちゃん蘭ちゃん!」
毎回キッドを見に来る度に会っていて、そこから仲良くなった2人。
まさかこの2人とも仲良くなれるとは。
勿論、コナン君も普通に喋る間柄。
でも私が異世界から来たことを話してないから、小学生のフリをされている。
本来の姿を知ってるからちょっと面白い
「今日のキッド様もかっこいいわ〜!」
「もう、園子ったらー」
「わかるー!かっこいいよね!」
「「ねーっ?」」
園子ちゃんと声を揃えると、蘭ちゃんに苦笑いされた。
だってかっこいいんだもん!
園子ちゃんとキッドの話で盛り上がりすぎて、蘭ちゃんにいなくなっちゃったよと声を掛けられた。
大事な場面を見逃してしまった……
今日は一瞬だったな。
「あー話しすぎて全然見れなかった…」
「まだまだキッド様について話足りないわねー!」
「あ、それならみんなでご飯行かない?コナン君も、またキッドを追って行っちゃったけどもうすぐ戻ってくると思うのよ」
わぁ!!
この2人とコナン君と?!
「嬉しい!!行きたい!!」
「じゃあファミレスでも行きましょー!」
「名前お姉ちゃん!こんばんは」
「コナン君!やっほー!」
「あらコナン君いつの間に!」
「ガキンチョは大人しくしてろってーのー!」
「えへへ……」
相変わらず暴れ回っているようですねキッドキラー君。
コナン君にも蘭ちゃんからご飯に行く話が出て、すんなりOKしてくれた。
こんな3人と一緒にご飯なんて嬉しいなぁー!
ーーーー
やっと店内についてクーラーに当たり体を冷やしていると、蘭ちゃんがメニュー表を見せてくれた。
「名前ちゃん何飲むー?」
「私オレンジジュース!」
「んじゃ私アイスコーヒー!ガキンチョは?」
「コナン君はブラックコーヒーだよね?」
「「「え?」」」
しまった!!
つい口走って……
あー隠してるとこうだからめんどくさい
「僕もオレンジジュースがいーなー」
あぁぁあ見られてる睨まれてるー……
これ絶対疑われたよね。
うわぁ勘のいい人はめんどくさい!
「ガキンチョがブラックコーヒーだなんて飲めるわけないじゃなーい!」
「私の周りでブラックコーヒー飲める人なんて新一くらいしかいないよー」
うっ。ここでその名前を出さないで欲しかった……。
「だよねそうだよね!つい……新一君に似てて!ははっ!」
「あら名前新一君知ってるの?」
げっ!!
そうだ!
まだ工藤新一とは会ったことないんだった!嘘に嘘重ねるの辛いよー……
「よく新聞とかに載ってたからさ!顔だけ顔だけ!」
「でも新一がブラックコーヒー飲めること知ってたんじゃ……」
ぅあー!!!
神様!!助けて!!
墓穴掘りまくってブラジルまで行っちゃうよぉおおおっ!
ブラジルの人聞こえますかぁあ!!
「なんかの記事に書いてあったよーななかったよーな?って感じで曖昧なんだけどさ、とりあえず頼もうかね!!」
語尾を強くすると、みんな頭にはてなをつけて店員を呼んだ。
あっぶねー!
とりあえず危機回避!
あとはコナン君と2人にならなければ…
「私お手洗行ってくるね!」
「待って蘭!私も行こうと思ってたのよ」
ぇえええっ!!
早速?!
やだやめて怖いよぉおお!!
1人にしないでぇっ!
「わ、私も行きたいところだったの!!」
「トイレは2つしかないし、僕1人でみんなのお荷物見れないよ、名前お姉ちゃん」
きっ……きたぁあああ!
名指し!!
怖い!!コナン君怖い!!
やだ私その睨みだけで自殺に追い込まれそうだよ!!
「で、でも………」
「ねー一緒に待ってようよ、名前お姉ちゃん」
「わ、わかった……。いってらっしゃ〜い蘭ちゃん、園子ちゃん……」
「ごめんね名前ちゃん、すぐ戻るからコナン君よろしくね」
「へい……」
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