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「こんばんは、名前お姉ちゃん」

「こんばんは、コナン君」



今更ながら私の発した過去の一言を後悔した。
それは隣にいる人から感じるオーラと、目の前にいる少年のオーラを読み取っても同じ答えだ。

どうして言ってしまったのだろう

ブルーパロット、と。
バイトをしていると。


「よ、よくここがわかったね……」


ブルーパロットでバイトしていると言ったわけじゃない。
なのに、なぜ。


「こないだのご飯の時に、名前お姉ちゃんブルーパロットが好きって何回も言ってたし、詳しかったし、バイトしてるって言ってたからここかなぁって思ったんだ」

「そうなんだ……」


まぁ、だろうね。
くっそ私なぜあの時ブルーパロットと口にした?!あほか!


「隣のお兄ちゃんは彼氏?」

「えっ?!見える?!実はそうな「友達。よろしくなボウズ」


わざわざ被せなくても……
少し彼女面させてよねー


「そうなんだ!僕は江戸川コナン!…探偵さ」


うわ声低い!
黒羽君の事疑ってる?!


「俺は黒羽快斗!」


怪盗さ。なんて言うはずもなく。
俺は普通の高校生だと鍛え上げられたポーカーフェイスでコナン君の頭を撫でていた。因みにコナン君に異世界から来たことがバレたのは快斗に言ってある。


「僕オレンジジュースが飲みたいな!」


言いながらぴょんと高いイスに座る(可愛い!)コナン君は、笑顔の中にどこか疑いの目を持っている気がした。
けどここは私も見なかった事にしないと、黒羽君みたくポーカーフェイスじゃないからバレてしまう。


「わかった!今持ってくるね!」


確かジュースが切れていた。
キッチンの冷蔵庫にストックがあったはずとキッチンに向かうと、後ろで“あいつドジだから俺も行って来るな”と聞こえた。

あ、これお説教タイムだ。
今だけは黒羽君と一緒にいたくない。

来ないで来ないでと心の中で願うも叶うはずがなく、あっさりドアを開け入って来た。

「名前ちゃ〜ん………?」


ひぃっ!
怖い!!


「な、何でしょう……うふっ」


語尾に無理やりハートを付けて振り返ると、顎を下から掴まれ、黒羽君の指によって私のほっぺが変形した


「むぐっ」

「なんで名探偵がここの場所知ってんのかなぁ〜?」

「しゅ、しゅいません……」


指圧半端ない……!
笑顔だけどこれ絶対怒ってる〜〜っ


「おめー喋ったのか?」


あ。
手から解放された。


「ブルーパロットで働いてるとは言ってないけど……ブルーパロットとバイトって単語でわかっちゃったみたい……」

「はぁ……。おめーは怪盗の助手になりたいって言っておきながら探偵に居場所教えてどーすんだよ」

「ごもっともです……」

「とりあえずジュース出してこい」

「へい……」

「はいだろ!」

「はいっ!!」


その一喝に慌ててジュースを取り出し、コップに注いだ。
あれ?なんかバイトの先輩後輩みたくなってない?




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