03
「で、本物だった?なわけないか」
「ごめーとー。あ〜あ」
言い方適当だしすっごいだるそう。
どこがポーカーフェイスなんだろう……
「ちょっとあそこで休憩しようぜ」
「あ、うん。……ってあそこ私の家ですけど!!」
「飯ぐらい食わせてよー。腹減ったー」
「いいけどさご飯くらい……」
あぁ、そういえば黒羽君は食べてないんだっけ。助けてもらったし……『黒羽君を手料理でキュンとさせちゃうぞ☆』作戦(今考えた)開始だ!!
「じゃあ何食べたい?」
「コンビニ弁当かな」
ええぇっ?!
作戦が……!
実行する前に終わるなんて誰が予想していただろうか!!
そんな口開けてたら鳥突っ込んで来るぞと笑われた。
いや鳥突っ込んできたらびっくりだよね冗談面白くないよ黒羽君。
「嘘だよ、おめーの作るもんならなんでもいーぜ?」
「じゃあ、さか「それ以外」
「じゃあ生姜焼きにしよー!簡単だし!」
「簡単だしとか余計だし」
「だってめんどくさいし」
「しーしーうるせーし!おめーの作るもんはなんでもいいって言ってんだからそこはキュンと来るところだろ!」
「じゃあ簡単なの作りたいからそれでいーじゃん。ちゃんとキュンときたよ!わーっ、黒羽君私の疲れを思って料理こだわんなくてもいいよって言ってくれてるー!って。」
「……おまえわかってない」
「なんで?!」
どこがわかってないのさ!!
なんでもいいんだったら簡単なの作るよそりゃ!手料理には変わりないしめんどくささには敵わない!!
「あーあ。ほんと先なげぇ」
「人生色々だよ」
「……おまえここで落としていい?」
「やだやだやだ!!なんでさ!!」
すぐそこの私の家に着くまで、黒羽君は何回もため息をついていた。
なんで?
ーEND?ー
「やっと着いたー」
「おじゃましまーす」
「どーぞー…ってさっそく脱がないでよぉおおっ!!」
「んだよ、おめーも脱げば?ははっ」
「……じゃあ私も……ぬぎぬぎ、」
「はっ?!えっ、おい!ちょ、ばか…っ」
「って言っただけじゃん。へへ」
「……」
「いひゃい!!ごへんらはい!」
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