14-3
「はい、終了!」
「ふぅ…」
やっと全教科終了。
いつもよりわかった…!!
夕くんのおかげだな。
それにしてもあの快斗の態度何…?
初めて見た。
そりゃあ、最近会話は少なくなってるかもしれないけど、何もあんなに怒らなくてもいいのに…
女々しい!あーイライラしてきたから考えないでおこう。
ーーーー
「名前ー、今日からもう勉強しなくていいんでしょ?一緒に帰ろうよー♪」
「私1人で帰る」
「えっ…」
快斗といるとイライラするから今日は1人で帰ろ。
なんて思いながら帰る用意をしていると、夕くんに話しかけられた。
「1人で帰るなら僕と一緒に帰ろうよ♪」
「うん、いいよ…!」
あまり乗り気じゃないが、テストまでの短い期間でもお世話になった人だ。
急に帰らないのもどうかと……
そう思って、一緒に帰る事にした。
ーーーー
いよいよテスト返却だ。
昨日は頑張ったから、いい点数だといいけど。
「はい次、名字〜」
名前を呼ばれ、ドキドキしながら先生の元へ行く。
もうこの時、快斗とはいっさい口を聞いていなかった。
「名字すごいな。どうしたんだ急に点数上がって。暗記パンでも食べたのか?」
「えっやったあ!!やだなー先生ー!じ!つ!りょ!く!」
どうだと二の腕を見せて、ムキっとした。
「はいはい、そんなぽよぽよした二の腕見せられても困るな。さらに上目指していけよ?よくやったな!はい、次!」
「へいへい…」
この努力の賜物を見てもらおうと、るんるんで1番に見せに行ったのが、
「夕くん!見て!上がったー♪」
夕くんだった。
「やったね名前さん!頑張ったからだよ!」
「ありがとう!一成くんのおかげだよ♪」
「僕は何もしてないよ」
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