13-2





「もう朝方3時か…みんな寝ちゃったね…」

「だな。起きてるのは俺らだけだ」


どんちゃん騒ぎの後、快斗と私以外はそのまま床で寝てしまった。

そうだよね、もうこんな時間だもん…


「みんなに毛布かけるの手伝って」

「おう」


2人で4人に毛布をかけ、床に座った。


「ふぅ。ありがと。快斗は?用事あったんでしょ?寝なくて大丈夫?」

「俺は明日ぐっすり寝るから大丈夫だ。おめーこそ寝なくて大丈夫か?」

「うん、私も昼から青子と2人で初売り行く以外、何も無いから♪」

「そっか。寝てもいいぞ?」

「そんな事言われると眠くなってくるよ〜」

「寝ろよ」


快斗の方を見ると、にこっと笑ってぽんぽんと頭を撫でてくれた。

そんな事されたらほんとに眠くなっちゃう。


「変なことしないでね…ふふ。」

「バーロー、しねえよ。」


そう言われると同時に、そのまま私の頭を快斗の胸あたりに寄せられた。


「えっ…?!」

「こ、こっちの方が寝やすいだろっ…」

「そっ…そうだけどっ…」


恥ずかしくなりつつも快斗を見ると、快斗も顔を真っ赤にしてそっぽを向く。


恥ずかしいならしなきゃいいのに……。
快斗のばか。
余計好きになるじゃん…


ドキドキしつつもなんだか落ち着いてしまい、眠気に襲われた。


「…ごめ…ん……ねむい……」

「おう、寝ろ…」


直後、快斗は私の頭にキスをした。


「……ごめんな…」


ごめんって……
何がだろう………

内心びっくりしたが、そんな事考える間もなく意識が遠のいた。


ーーーー


「…と……きて……」

「快斗……名前……!」

「快斗!!名前!!二人とも起きて!!」

「んっ…わあっ?!」

「おお…おはよ…」


先に寝ていた4人が私たちの目の前に立ち、ニヤニヤしていた。


「あんた達らぶらぶね〜!!朝からやめてよ〜!ご馳走様!!」

「えっ……わあああっ!!」


結局、私たちはあのまま寝てしまっていたらしい。
快斗にべったりくっついていた。


「私たちが寝ている間に何してたんだか〜」


ニヤニヤする園子を見て快斗は手をパッと離し、顔を真っ赤にした。私もきっと、顔が真っ赤だろう。


「ななななんにもしてないよ!!」

「やーねー朝から!!」


なんて園子が冷やかしてくる。
やめてくれ!!

みんなは笑って、コナン君はいつも通りの苦笑い。

朝から赤っ恥をかいてしまった…


「あ、みんなお雑煮食べない?!初お雑煮!!ね!!」

「いいの?!食べたーい!」


誤魔化した私の提案に蘭がノッて、みんな食べるー!とさっそく手伝ってくれた。


なんとか回避した…

でも、昨日の夜のキスとごめんなって…
なんだったんだろう…
恥ずかしい…っ!
気になるけど…聞けないなあ…


「名前?」

「ん!?えっ何青子!」

「聞いてる?どーしたの?顔真っ赤にしちゃって!」

「しっしてないよ!ごめん、どうしたの?」

「これ、ここでいい?」

「うん!いいよ!」


今はお雑煮お雑煮、と頭を振ってかき消した。


「はい、お雑煮ー!」

「「「いただきまーす!」」」


こうしてみんなで「初」をつけまくる謎の会話をしながら、正月を過ごした。




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