13-1
カウントダウンが終わり、みんなで挨拶を言い合って、一段落がついた。
「あ〜…なんか楽しかった♪」
「カウントダウンがか?」
「うん!」
そんな楽しいか〜?と快斗にじろりと見られたが、カウントダウン中は色々な事を思っていたから、私的には楽しかった。
そんな会話の最中、蕎麦でも食べるー?と園子が言っていたので、おせちを用意している事を思い出した。
「あ、ねえみんな、私おせち作ってるから今から私の家行ってみんなで食べない?」
「「「「賛成〜!」」」」
「あんたおせちなんて作ってるの?!女子って感じね〜」
「園子は作らないの?」
「園子が作りそうに見えるー?」
と笑った蘭に、私だって作れるわよ!と返した園子。
まぁ、お手伝いさんとかが高級なのを買ってくれているんだろうな、園子は。
なんかこういう会話を聞くと、穏やかでいいな。
結局、みんなで私の家でおせちを食べる事になった。
ーーーー
「「「おじゃましまーす!」」」
「どうぞー!」
みんなあがって上着を脱ぐと、リビングに集まった。
「じゃあ今からおせち出すね!」
「腹減った〜っ」
「僕もー!」
「私もー!」
「はいはい!ちょっと待ってねー」
蘭と青子も手伝ってくれている中、私もと言った張本人は床に座りテレビを見ている。
「おめーやっぱり女じゃねえな?」
快斗が笑いながら言うと、キッと振り向き、悪かったわね!と一言。
「そんなんじゃキッドに好かれねーぞー」
「キッド様はあんたみたくうるさくないからいいのよ!!」
「…ボウズ…どー思うよ…」
「しらねえよ。」
「はい!お待ちどおっ!!」
「わーい!!おいしそー♪いただきまーす♪」
園子が1番に食べてしまった。
そんな園子らしい態度に思わず微笑んでしまう。
こういう性格は案外好きだ。
「やっぱ…無理だな…」
「ははは…」
コナン君は苦笑い。
園子に聞かれてたらどうするんだおい。
そう思いながら、みんなでいただきますをしておせちを食べ始めた。
「これんめーな!」
「良かったー♪」
「おいしいねー蘭ねえちゃん!」
「そうねコナン君」
「青子も作ったんだよー!」
「ありがとうね青子!青子作ってくれたのもおいしいよ!」
「やったー!!」
なんかこうやってみんなで会話するの楽しいなー!
久しぶりだな、こんな楽しいご飯。
「私一人暮らしだから、こうやってみんなでご飯食べる機会なかなかないからみんなで暮らしたいなー!」
「あれ?あんたも一人暮らしよね?」
「ん?ああ、俺も一人暮らしだよ」
「もーあんた達一緒に暮らしちゃえばいいじゃない!!」
「ええっ?!いや…そんな…ねえ?」
いきなり何を言うか園子!
快斗に目配せすれば、にこりと笑われた。なんか嫌な予感する。
「俺は別にいーけどなー」
案の定、にひひと笑った快斗。
いやにひひじゃないよ!!
そこは否定しろ!
「ほら!快斗いいって言ってるじゃない名前!」
「いやでもまだ高校生だし…っ」
「ああ〜…子供できちゃったら大変だもんね〜。でも気をつければいいんじゃない?」
「っ!!!ちっ違う…!!そういうことはしないよ!!っていうか暮らさないし!!そんなことしないよ!!」
「バーロー!!ちゃんと気をつけるに決まってんだろ!!」
恥ずかしくなって思わず勢いよく立ってしまった。
っていうかそこ?!
「え、そこ?」
園子も苦笑いだ。
他のみんなもびっくりしている。
「ちょっ…快斗!!そこじゃないでしょ?!一緒に住まないよ!!」
「わぁーってるよっ」
じろりと目を細めて言われた。
まったく馬鹿だ…
まあ、一緒に住んだら当然怪盗キッドだということがバレるから、住むって言うはずがないんだけど。
なんか少し拒絶された気分で寂しい。
くそぅ。
「名前ん家に何回か泊まったことはあるけどなー!」
「「ええっ?!」」
蘭と園子は声を揃えてびっくりしていた。
そうだよねー…
泊まったなんて聞いたらびっくりするよねー。
「それって…」
「いやっ!なんにもないよっ!!ほんとに!!」
「でもあんたみたいな女好きが泊まったなんて…何もないなんて信じられないけど…」
「マジでなんにもなかったぜ?俺は名前は大事にするって決めてっかんな♪」
「あら!!やっぱり付き合ってんのあんた達〜」
「付き合ってないよ!快斗!誤解するような言い方やめてよ…!」
「別に誤解するよーな言い方じゃねーだろ?普通に大事っつってんのー!」
みんなに笑われた。
嬉しいけど…
オープンすぎるよ快斗…
そんなこと言われたら本当にこの関係が訳分からなくなる。
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