11-1




クリスマスも終わり、もうすぐで年越し。なんか早いなー。


「あっち〜…まだ冷めてなかったか…」


煮物を入れた皿の底を触り、熱さで顔を歪めていると着信音が鳴った。


「もしもし?」

「おっはよーん!クリスマス気分抜けたー?!」

「もう昼だけどね!抜けたよーもう30日だよ?おせち作ってるわ!」


相変わらずテンションが高いなぁ園子は。


「あのさー、明日みんなで神社で年越ししなあい?」

「お!!楽しそう!!私青子達と行く予定だったからみんなで行こうよー!」

「そうしよー!!んじゃ、名前から言ってもらっていーいー?」

「いいよーっ!何時に集合ー?」

「23時頃でいんじゃない?」

「了解ー。じゃ、伝えとく」

「はーい!じゃあねーん」

「はーい!」


みんなで年越すんだ
楽しみだなぁ

さっそく青子たちに連絡して、明日を心待ちにした。

ーーーー


「やっほー名前!」

「青子ー!入ってー!まだ21時だし…時間あるから♪」

「ありがとー!おじゃましまーす」

「快斗は?一緒じゃないのー?」

「あ、そうそう!さっき気づいたんだけど、快斗から昼頃に連絡入っててね、なんか用事あるから後で行くってー!年越しまでには間に合うとか言ってたけど…」

「そうなんだー…」


ちょっと残念。

その時、テレビのニュースでキッドが現れたと生中継をしていた。

なるほど、予告状を出していたのか。


「キッドだってー!もー!ほんと早く捕まえて欲しい!!」

「お父さん、警部だもんね」

「そうなのよーってあれ?話したっけ?」


…やばいっ…
漫画で知ってたけど…青子から直接聞いた訳じゃないんだった…。


「あれ?前言ってなかったっけ?」

「覚えてないやー」

「聞いた気がするー…!」

「そうだっけ?まあ、そうなのよ!だから早く捕まえて欲しい!」


…セーフ…それにしても快斗の用事ってこれか…。

なんか変な気分だなあ
いつもばかな快斗がこうやってポーカーフェイスでテレビに出てるんだもん…


でもテレビで見ても、やっぱりかっこいいな…

アニメ見てるみたい。

あっちの世界の時は、アニメ見てキャーキャー言ってたな…

不思議〜…
やっぱり私は…


「…私は、キッド好きだよ」

「えー?!悪者だよー?!」

「悪いことしてるけどさ…っ!なんかホントは優しい人なんじゃないかなー?って…思っただけ!」

「ん〜っ…」


だよね、青子は理解できないよね…
警察の娘だし…

なんか複雑だよなー…
前から思ってたけど…


「…あ!!コナン君!!テレビにうつってる!」

「えっ?!どこ?!」

「ほら!ここ!キッド追ってる!」

「…ほんとだ…!」



もしここでコナン君がキッド捕まえちゃったらこの後どうなるんだろう?

まあ、快斗の事だから捕まらないと思うけど…


「あ〜っ…!!」

「えっ!!どうしたの青子!」

「またキッド逃げちゃった〜…」

「…おしかったね」



とか言いつつ心の中でホッとした。

なんか複雑だなあコナン君も…


「あれ…なんかいい匂いする…!」

「おせち作ってたからね!まだ完成してないけど」

「じゃあ私も手伝うよ!」

「いいの?!ありがとう!なんか少しずつやってたら間に合わなくなっちゃって…」

「私も手伝えばすぐだよー!」

「ありがとう!!」


助かるなぁ♪


青子におせちづくりを手伝ってもらうと、あっという間に家を出る時間に。


「よし、完成〜っ!」

「間に合った…!もうこんな時間だ!家でなきゃ!あ、そういえば快斗どうするんだろう?」

「直接来るんじゃない?」

「ならいいね!行こうか!」

「うん!」




prev|next

[小説選択画面へ戻る]
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -