10-1
「はい、コーヒー」
「ありがとう!」
「で、今日はどうしたの?」
「昨日の2人の様子聞きたくて!でも連絡しても返事ないから…昼になって心配になってきちゃって家まで来ちゃった!」
「そっか!ごめんねー?」
心の奥で青子に申し訳ないとずっと思っていたので、正直来てくれて嬉しかった。
「嬉しい♪来てくれて!」
「え、ほんと?なんかお邪魔だったかなあって思ってたんだけど…」
「全然!」
「はよ〜…」
「お、バ快斗起きてきた。おはよー!」
「あ、おはよ!」
「名前ー、また風呂借りていいか?」
「あ、いいよいいよ!タオルそこにあるから、持ってってー!」
「ういー…」
そう言ってだるそうにシャワールームへ向かった。
「……またって?!」
「あ、だいぶ前も同じ状況になって…その時もシャワー浴びてから帰ったのさ…っ」
「ええっ!知らなかった!もう同棲じゃん!」
「ちっ違う違う…!今までで2回だけだよ…っ!」
「…快斗、名前と一緒にいたいんじゃないのー?」
「違うよ〜…」
「…いいの?快斗、他の人に取られちゃうよ…?」
「…えっ!?なっ何が…?」
「快斗のこと、好きなんでしょ?」
「……」
もうバレてるのはわかってたけど、いざ直接聞かれると恥ずかしくて答えにくい。
「もー態度見てればわかるよ〜…二人ともなんでくっつかないのか不思議だもん…」
「うーん…快斗はどうかわかんないし…」
「ええっ!快斗の態度見てればわかるじゃん!!100人中99人がわかるよ!!」
「残りの1人わかんなかったんだ!あはは」
「それ名前だよ…」
「え」
馬鹿にしたら私だったっていうね。
何この悲しい展開。
「こっちからしたらもどかしいけど…快斗が何か理由がありそう。」
「えっ…何かって?」
「わからないけど、名前に……なんでもない♪」
「ええっ!気になる!!」
「言わなーい!私、応援するからね!!」
「…ありがとう…っ」
「ガツガツ行かなきゃだめよ!!」
「うん…!当たってくじけろだね!」
「…くだけろだよー…」
そうだっけ?と苦笑いすると、呆れ顔をされた。頭悪いなー、私……prev|
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