09-4
「あったかい〜っ…」
手袋をはめて喜んでいると、おめーも子供みてーだな、と笑われた。
だって嬉しいんだもん。
2人の気まずい空気が戻り、そろそろでるか、と店をでた。
「よし、そろそろ帰るか?」
「…うん…」
本当はまだ帰りたくない
せっかくのデート、まだ一緒にいたい
そう思ってるのは私だけなのかな…
でも引き止められない
「………あ、そーいえば俺達まだケーキ食ってなかったなー?クリスマスといえばケーキだよなー?あー食いてー!食いてーなー名前ん家でー!」
「…!食べよっか…?ケーキ買って帰る…?」
「おう!今夜はおめーんちでミニクリスマスパーティーだなっ!」
「ふふっ。いいよ!買って帰ろ!」
「…まだ離れたくねーんだろ…?」
快斗はにこっと笑いながら言った。
全部お見通しですよ、って。
その言葉に恥ずかしくなって俯く。
本当に、全部お見通しだ…
「離れたくねーんだったらちゃんと言えよバーロー…」
ほら、行くぞ、と言って私の頭をぽんぽんしてくれた。
本当、優しすぎる
バ快斗…
「……ばーか!!!」
「いきなり!?」
ーーーー
「ただいまーっ」
「おじゃましまーす」
さっそく買ったケーキをだして、ジュースのシャンパンを開けて、2人でケーキを食べる。
むむっ!うまい!
「ぅんま〜っ♪幸せ♪」
「俺といるから?ケーキがうまいから?」
にひひって。
そんなの……決まってるじゃん!
「どっちもー!!」
と言った瞬間恥ずかしいことを言ってしまった自分に気付き、固まった。
しまった…
素がでてしまった…
「どっちもか〜…惜しい!!」
「なっ何が…っ」
「なんでもねーよ♪」
2人で笑いあって
本当に幸せだよ
快斗といると。
「さすがに腹いっぱいだな〜…」
「さっき夜ご飯たべたばっかだもんね」
「ん〜なんか眠くなってきた…」
「寝室で寝てていいよ」
「わりぃからいいよ」
「いいよ、起こすよ」
「ん〜…」
相当疲れてるな
すごく眠そう
家の中暖かいし、お腹いっぱいだし、今日は歩き回ったもんねー。
眠いよね。
「今日は付き合ってくれてありがとう、何時頃起こせばいい?」
「楽しかったからなっ!何時でもいいやー!」
「あっち寝室だから、寝といで」
「わり、ほんとにねみーから少し寝させて貰うわ…ごめんな、せっかく来たのに…」
「いいのいいの!ほら、行っといで」
「うん、おやすみ…」
「おやすみー」
快斗はうとうとしながら寝室に向かった。
子供みたい……ふふ。
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