09-3



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色々回っているうちに、あっという間に夕方になっていた

「あーなんか色々回って見てたら腹減ったなー。どっか店入ろーぜー?」


「そうだね!なんかクリスマスっぽいところがいい!笑」

「クリスマスっぽいとこ…?笑 そんなとこあるか?笑」

「あるよー!探せば!」



2人でばらばらにそのへんを探すと、快斗が手招きをしている。


「あったー?」

「ここどーだ?」


店内を見ると、すごく落ち着くような、少しクリスマス装飾がしてあるお店だった。


「うん!いいねここ!」

「んじゃ、ここにすっか!」


2人でそのお店に入り、頼んだ物を食べて、たわいもない会話をしていると、
店員さんが食後のデザートを運んできた。


「あ、すみません、頼んでないです…」

「今日はクリスマス限定で、デザートをおつけしております。チョコレートアイスでございます♪」

「やった!俺チョコアイス大好き!」

「やめてよー子供みたいに…」


苦笑いしていると、店員さんがふふっと笑いだした。


「すごく仲がよろしいんですね。お付き合いされてどれくらいなんですか?」

「あっ…付き合ってないんです…っ」

「あら!すみません、失礼致しましたっ!とっても仲がよろしい様だったのでつい…」

「あ!いえ!仲はいいんですけどね…っ!」

「すみません…では、ごゆっくり。失礼致します。」



恥ずかしい…っでもそうだよね、クリスマスに男女2人で行動してたら付き合ってるように見えるわな…


「付き合ってますって言えばよかったじゃん」

「えっ!!なんで!」

「…別にー」


なんかちょっと不機嫌…?というかむつけてる…

なんでだよおお
もう最近の快斗わかんない!!


「…おいしいね、チョコアイス…!」

「うん…」

「……」



少し沈黙。
気まずい…


どうしたものかと思っていると、快斗が思い出したかの様にポケットをあさりだした。


「…どうしたの?ティッシュ?私持ってるよ?」

「…やるっ!」

「…えっ?」

「クリスマスプレゼント」

「私に…?」

「おう…」


快斗はすごく恥ずかしそうに俯いて、私に箱を差し出してくれた。


「いつのまに…いいの?」

「おめーにやるのに買ってきたんだよ…」

「…あっありがとう!嬉しい…!」

「しょうがねぇからな…!」

「ふふっ。開けていい?」

「どーぞ」



箱を開けると、可愛らしいベージュの手袋だった。


「えっ!すごい可愛い!ありがとう!!」

「…おう…」



こんな可愛い手袋…いつ買ってくたんだろう。
きっと、買うの恥ずかしかったよね。

本当に嬉しい♪


「今使う!!」

「えっ…いいけどタグとか…」


「すみません!」

「はい」

「ハサミ借りてもいいですか?」

「はい、ただいまお持ちいたします。」



「…なるほどな。」

「今使いたいのっ♪本当に気に入ったこれ!ありがとう!」

「喜んで頂けて何よりです」

「…キッドみたーい」

「ちっちげぇよバーロー!」

「わかってるって」


本当は違くないんだけどね。

なんて思っていると、店員さんがハサミを持ってきてくれたのでタグを切り、さっそくつけた。



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