09-1





「さっむ…もう12月かあ…」


季節は12月
こっちの世界に来て8ヶ月


キッドに背中から降ろされるの以外、だいぶ慣れてきた。


快斗との関係はいまだに何も変わらず
クリスマスを過ごす時がやってきた。


外はクリスマスムード。
街灯や木もきれいな電灯に飾られ、気分は上がる

こーいうクリスマスの雰囲気、好きだなあ♪

今年、こっちの世界ではちょうど冬休みの次の日からクリスマスだったらしく、クラス全員が嬉しがっていた。


クリスマスと終業式かぶる年って結構あるもんね。


「わりぃわりぃ名前!!待たせたな!」

「大丈夫だよ!」



今日、クリスマスイブは快斗と2人でデートする事になった。

いつもは青子と過ごしていたらしいが、青子の機転で、2人で楽しんでおいでと言われた。

でもきっと、寂しいよなぁ。
青子今日何するんだろう…
なんか申し訳ないなあ…


「さ、名前、どこから行こうか?」

「街行こう!あのクリスマス感を味わいたい!」

「賛成〜っ!」



まあでも、せっかく青子がくれた2人きりのイブだから、楽しもう♪

ということで、2人で街に来た。

大きい道路の両端の街路樹は、電灯で綺麗に装飾されていて、各店からいろんなクリスマスソングが流れている。


「あ〜この雰囲気大好き!クリスマスって感じするよね!」

「俺も好きだぜこういう感じ!」

「楽しーなあ♪」

「…なあ知ってる?」

「んー?」

「クリスマスイブは、24日の今日だろ?クリスマスは25日」

「ん?うんっ」

「では23日はなんと言うでしょーかっ!」


じゃじゃん♪
と効果音付きでにまにまする快斗。
全然わかんないんだけど。


「えっ!23日?23日は…にじゅーさんにち…」

「あほだなおめー。」

「えええわかんないもん!」

「23日は、クリスマスイブ·イブって言うんだぜ」

「えっ?ほんとー?」

「ほんとほんと!イブっていうのは前日って意味らしいよ」

「あーだから23日は前々日って意味でかあ…」

「多分な!」


なんて会話をしながら、クリスマスの装飾を見て回る。
やっぱり綺麗だなぁ。



「そうだ!私買いたい物あるの!一緒にきて!」

「お?いいけど何買いたいんだ?」

「快斗のクリスマスプレゼントだよ」

「えっ?俺の?!いーのか?」

「いいのいいの!あげたいから♪いっつも色々奢って貰ってるし、お世話になってるし…」

「やった!!」



子供みたく嬉しがる快斗が可愛くて、早く喜ぶ反応が見たくなった。



「んで、何が欲しい?」

「んー…名前の下着が「うるさい却下。」

「まだ言ってねーじゃあん!!」


なんてだだをこねている様な顔をするもんだから面白い。
心の中で笑いながらも、欲しいものを探す事にした。




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