08-2
「よおし終わったーっ!!」
「あーほんと掃除当番だりーなー」
「今日は青子も手伝ってくれたんだからいつもより早く終わったじゃんっ!ありがとう青子♪」
「んーん!いーのいーの!」
「…ん?誰か携帯の着信音鳴ってねぇか?」
「え?私じゃないよー?」
「青子も違ったー!」
「…俺か!」
青子と2人で快斗じゃんと笑っていると、携帯を見た快斗がニヤリと笑った。
周りから見たら怪しさ100点満点だね。
「わりっ!俺用事あるから先帰るわ!!」
「えっ?!ちょっ!快斗ーっ!!」
「…キッドかな」
「…えっ?名前なんか言った?」
「なんでもない♪今日は久しぶりに2人で帰ろ!」
「そうだね♪」
久しぶりに女子2人で喋って、凄く楽しかった。
帰宅した私はさそっそくテレビをつけると、怪盗キッドから予告状がきたとのこと。
「やっぱり…だから急いでたんだね」
行ってみよー♪
と完全に野次馬化した私は、またいつものごとくビルの屋上へ先回りすることに。
ーーーー
「あービルの屋上って…はぁっ…ほんと運動になるわ…はぁっ…痩せるかも。」
「それ以上痩せてどうするんですか?」
「うわあっ?!今日は早いね!!…はぁっ…ちょ、ちょっと待って…どーせまた下に連れて行くんでしょ?ちょっとだけここにいさせて…この疲れを無駄にしたくない…」
くそぉ……
心臓に悪いよ……
「名探偵が来てしまうので、なるべく早めにしてくださいね?」
「えーっ!先に行ってていいよ〜っってか私もう下に連れて行かれる人みたくなってんじゃん!」
「お嬢様を置いていけるわけがありませんよ」
「…ありがとう…っ」
「お嬢様、私にだいぶ慣れてきたご様子ですね…」
「確かに…」
「最初はあんなに恥ずかしがっていたのに…」
「…!!」
私の反応を見て、くすっと笑う。
うざい。
「ちょっ「キッド!!」
「おっと…名探偵が来てしまいましたね」
「コナン君!」
「名前おねえちゃん大丈夫?!…いつもここにいるね……」
「そうなのよ」
おっしゃる通り……
すみません……
「おやおや…名探偵とお嬢様は仲がよろしい様で…妬いてしまいますね…」
いきなり視界がぐらついたと思えば、キッドに後ろからお腹に手を回され固定された。
え?何これ。
「キッド!!名前に何する気だ!!」
「えっえっまた後ろから行くの嫌だあっ!」
「…はぁ。少し声を抑えて頂けますか…?」
「あっ、ごめんなさい」
「名前に何をするかって…?それは一緒に連れて行きますよ?見ていると妬けてきてしまいますからね…」
そのまま後ろへ傾いた。
「!!待てキッド!!」
「えっやだって言ったじゃん!やだっやだっやだああああああ!!」
そのまま下へ落ちて行く途中、ハンググライダーが開いた。
見えたのは一瞬だが、コナン君はスニーカーに触れていた。
でも私が人質になっているから、きっとボールを蹴れないのだろう。
そのまま私たちが飛んでいく様子を悔しがる様に見ているコナン君。
「あの降り方やだって言ったじゃん怖いよー!!」
「初めて降ろした時の初々しさはどこへ行ったんでしょうねぇ…」
くすくすと笑うキッド
そりゃあ、ほんとは快斗だって知ってるんだから、初々しさなんてあるわけないじゃん…
ぶっすーとしていると、キッドに今日はあのビルの屋上へ行きましょうと言われそこへ向かった。
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