04-1








「なあ名前、またあの夜景見に行かない?」

「うん、行く!!」


ーーーー


「ついたー!!やっぱり疲れるーここ登るの!」

「空見てみろよ…きれいだよな」

「あ、うん…だね…」


なんか今日雰囲気違う
しんみりしてるなぁ。
どうしたんだろう?



「なあ、俺の事好きなんだろ?」

「えっ…?!いや…っそんな…っどうしたのっ?いきなりっ!」

「見てたらわかるよ。でもさ…俺…実はさ…怪盗キッドなんだ…」

「えっ?!」


ほんとはわかってるけど
いきなりどうしたんだろう…っ

好きなんだろ?とか、怪盗キッドなんだ…とか…

なんか感情こもってなくて怖い…


気づけば、快斗はキッドの姿になっていた。


「ほら…これでわかっただろ?」

「あ、うん…でもっ…!」

「だからごめん。俺はおめーに好かれる権利はないし、好きじゃねぇ。ごめん」

「えっ……?」


目の前が真っ白になった。


いきなり、どうしたんだろう…

私、もうだめなんだ



気づけば、キッドはいなくなっていた。


「快斗…どうしちゃったの……?」


目の前がぼやけ、涙がでてきた。

ひどい…
私の意見も聞かないで……。











「うぅっ………。………!!!!」


目を開けると、見えるのはいつもの私の部屋の天井だった。

夢か………
怖かった………
凄い冷や汗かいてる…シャワー浴びよう。


「夢でよかった…」


でも、この夢によって気付かされた事がある


快斗は、怪盗キッドでいる限り、誰かを好きになるなんてないのではないか。

好きな人ができたとしても、快斗の事だから、きっと負担をかけるだけだと思って気持ちをそのまま抑えこむのではないか。


私の事なんて、なんとも思ってないんだよなあ…きっと。



朝から暗い気持ちになり、シャワーを浴びようと準備をしていたら、携帯が鳴った。



「園子からだ…」


珍しい、どうしたんだろう?


「もしもし?」

「もしもし名前?おっはよーん!!」

「朝からテンション高いねえ。おはよ!」


でも、このテンションに助けられる。
明るいなあ、園子は。



「そうよ!!だってさ、今まで次郎吉おじ様が私にも見せてくれなかった秘密の倉庫に案内してくれることになったのよ!!」

「えっ?!なんで?!」

「その秘密の倉庫に宝石がある事は知っていたんだけどね、その宝石を守るセキュリティーが古いから、新しい倉庫にうつすことになったの!宝石をうつすときにあのガキんちょに守って欲しいらしくて、もう古い倉庫だから見られてもいいし、守る人は多い方がいいって言うから、私達にも見せてくれることになったのよお!!ただし、新しい倉庫は完全に立ち入り禁止なんだけどねっ」

「コナン君はキッドキラーなんて言われてるからね…でもその倉庫が見れるなら、私も行きたい!でも、次郎吉おじ様は、私のこと知ってるの?」

「私が最近仲が良くなった、いい子なのよって話まくってたら、じゃあその子も連れてきてもいいぞって言ってくれたのっ!ねっ、行くでしょっ?」

「そうだったんだ!ありがとう園子!行きたい!」

「んじゃあ名前は決定ね!青子は今日は用事があるらしくて行けないみたいなの。だからくるのは名前と蘭とガキんちょよっ」

「そうなんだ、わかったよ!何時にそっちに向かえばいい?」

「13時頃、迎えに行くわね!」

「えっ?!いいの?ありがとう!!」

「んじゃ、またあとでね〜ん!」





そんな倉庫があったんだ…
なんか楽しみだなっ!



早めに準備をし、13時ちょうどに蘭と園子とコナン君が迎えに来てくれた。




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