03-5
「…私、いつ退院できるんだろうねっ?」
「さっき看護婦に話したら、あとで様子を見に来るってよ。大丈夫そうだったら、明日には退院らしいぜ」
「そ、そっか。よかった…!そっかそっか…」
「「………」」
気まずい……
会話が止まってしまった……
どうしたものかと悩んでいると、快斗が気まずそうに口を開いた。
「あっ、あのさ…」
「えっ?何…?」
「……なんでもねえっ」
「そっか…っ」
「よかった。無事で。」
「うん、ありがとう、ほんとに!」
「なんてことねーよ」
立ち上がり、頭をわしゃわしゃと撫でられた。
「へへっ…」
「なんだよ…っ」
「べっつにー♪」
「なんだよーっ!」
ようやく和らいだ
とりあえず、よかった。
その後は普通に会話して、やってきた看護婦に話し、明日まで一緒にいてくれる事になった。
「明日退院だってよ。よかったな!」
「うん、なんか明日までいてもらうなんてごめんね…」
「心配だからよっ!やっぱり危なっかしいな、おめーは。」
「ごめん…」
ーーーー
そして私は無事に退院して、快斗と帰ることになった。
「実は俺と名前、今日も学校休む事になってんだ!」
「えっ?!そうなの!?」
二カッといたずらっ子の様に笑う快斗。
相変わらずだなぁ。
「だって俺風呂とか入ってねーし、この時間から行っても…あーそれより腹減った!!飯でも食いに行こうぜ!!」
朝病院食食べたばっかだけど……
いいかっ!
「うんっ!行こっ!」
そして2人でご飯を食べに行く事に。
洞窟の時の恐怖より、快斗との出来事の方が私には大きく、恐怖なんてとっくに忘れていた。
(あんのボウズ…!全部話したってそういう事か…次会ったら覚えとけよ…)
prev|next