03-4
「そして今私がこの病院にいるって言うわけか…ごめん…私が無理やり洞窟に入ったりしたから…2人は止めてくれたのに…本当にごめん。」
「大丈夫だよ、名前お姉ちゃん」
私が泣きそうになっていると、コナン君はいつもの明るい声で、あっ!と何かを思い出した様に言った。
「そういえば快斗お兄ちゃんが、名前お姉ちゃんに心臓マッサージしたあとちゃんと息を吹き返したか心配で人工呼吸してたよ!!」
……えっ?!
ええっ?!
えええええええっ!?!?
「えっ…ちょっと…ええ!?嘘だ!!」
「ほんとだよ〜?」
半分放心状態だ。
嘘だよね?!
えっでも現実の世界の漫画の中のコナン君ってこういう冗談いう人だっけ!?
あああああ漫画100回くらい読み直してくればよかったあああ!!
でも今の私の現実はこっち…
ていうことはコナン君は漫画通りじゃないとか!?
あああもう頭がおかしくなりそう!!
わけわかんなくなってきた!!
顔が真っ赤になって目をぐるぐるさせている私を見たコナン君は、じゃ、そろそろ快斗お兄ちゃん戻ってきそうだから、僕は帰るねっ!と言って手をひらひらさせて帰ってしまった。
「えっ!ちょっ!コナン君…!!」
「お、ボウズ、帰るのか?」
「うん!名前お姉ちゃんには、全部話しておいたよ!」
やばい…快斗が戻ってきた…
どうしたらいいっ?!
普通の顔できないよ…!!
「名前、体調どうだ?」
「だ、大丈夫だよ…助けてくれてありがとう…あと、止めてくれたのに入ろうなんて言ってごめんね…」
真っ赤な顔を隠すように下を向きながらちらりと快斗を見ると、はっとした顔をし、顔を真っ赤にした。
あ、思い出しちゃったのかな…?
いやいやいや!本当にしたのかわかんないし!!
どうしよう…!!心臓マッサージしてくれてありがとうってきちんとお礼を言うべき?!
でもそれって、私に人工呼吸してくれたんだねなんて言ってる様なもんじゃないか…!
どうしようっ!!
なんて考えていると、お互い無言になってしまった。
そんな空気を破る様に、ドアが勢いよく開いた。
「名前!!大丈夫?!」
「名前っ!」
「蘭!園子!来てくれたんだ…!ありがとう、大丈夫だよ!!」
「よかった…よかったよーっ!」
2人は私に抱き着いてきて、心配かけたなぁ、なんて実感する。
ほんと申し訳ない。
その後も青子が来てくれてすごく心配をしてくれた。
「委員会あって遅れちゃった…!ごめんね…」
「んーん!きてくれただけで嬉しい…!あれ、でも快斗学校は…?」
「快斗ったら、昼休み入ったら俺やっぱり心配だから、名前の所に行ってくる!!なんて言ってすぐ出て行っちゃったんだよ!!」
「あっアホ子…!んなことでけえ声で言わなくてもいいだろ!!」
「そ、そうなんだ…ありがと快斗…」
またしても嬉しくて、恥ずかしくて、下を向いてしまった。
快斗も顔を真っ赤にしてまた下を向いた。
「……」
「……」
「えっ?なになにこの雰囲気ー、二人ともどうしたの?もしかして私達お邪魔だったかしら?」
「園子…!」
ニヤニヤした園子に蘭が困った顔で言う
そんなんじゃないのに……。
「っそんなんじゃねえよ!!」
「っはいは〜い!蘭、青子、私達もそろそろ行きましょっ!」
「あっ、うん、名前、退院したらすぐ連絡してね!」
「うん!ありがとう!!」
「じゃあね〜っ!」
園子はぐふふと笑い、蘭と青子は苦笑いをしながら帰ってしまった。
また2人きりになっちゃった…!!
気まずい…。
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