02-5







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「ついたっ!!この店うめーんだ!昼飯はここで食うか?」

「こんなとこあるなんて知らなかった…!オシャレだね!」



小洒落たカフェみたいなレストランに心を惹かれた。


でも、ここに元カノとか、いろんな女の子連れてきたりしてたのかな…

なんて悪い方向にも考えてしまう



「ここでいいのか?」

「えっ?あ、うん!ここで食べたい!!」


とりあえず今はそんな事を考えずに、友達として楽しもう…!




落ち着いた雰囲気で、何気ない話に花を咲かせた。

ただ、仲が良くなっていく一方で、話せない事が多い私は息苦しかった。


現実の世界からきたこと
快斗はキッドだと知っていること
年齢は本当は19歳だということ

引っ越す前はどこに住んでいたのかなんて聞かれたら終わりだ。


青子も快斗も、仲が良くなっていくに連れて言いづらい事が増え、いつかばれた時、嘘つきと呼ばれるのではないだろか


不安も増えていく



「…名前、あんま楽しんでない?」

「…えっそんなことないよ?」

「なんか悩んでるのか?」

「んーん、あまりにも落ち着いた雰囲気のお店だから、なんかやすらいじゃって…」

「ならいいんだけどさ、なんかあったら言えよ?」

「うん、ありがとう!なにもないけど!」




ーーーー


「ありがとうございましたー」



「よし、次はどこに連れて行こうかなー。あ、こんな街中でも、花が一面に咲いてるきれいな場所があるんだ、行く?」



花がきれいな場所…
そんなところあるんだ


「行きたいっ!!」

「よし、じゃあそこで決まりだな!」



こうして2人で色々な場所に行って、楽しい話をして、きれいな花を見て、あっという間に夜になった。




「もうこんな時間だ。あっという間だったな。よし、次はいよいよ夜景だ!」

「楽しみーっ!」





2人で話に夢中になりながら歩いてるうちに、大きな公園にたどり着いた。



「ついた!ここだ!」

「…!ここ…!!」





見たことのある公園だった。


私が、春にコナンの世界にたどり着いた場所…

この大きな木、確かにそうだ





「知ってるのか?ここ、春になると綺麗な桜が咲くんだ」

「いや、知らないよ、綺麗な場所だなあと思ってさ!桜か…いいね!」

「この奥に、少し大きめの山があるんだ。そこに登ったらすげー夜景が見れんの!行こうぜ」


そうなんだ…
知らなかった…


「うん、行こう!」

「登るときに、俺なりのルールがあんの」

「えっ…なに?」

「登ってる最中は、絶対後ろ振り向いちゃだめな!てっぺん着いたらのお楽しみだ!」



へへって笑ってる快斗はやっぱりかわいいな


「わかったよっ!」



そのまま奥に進むと、小さめの山があった

でも、登るのは大変そう…

その山に低めの階段があり、そこを登ることに。





「っはぁ、はぁっ…きっっつー!!ここ、低そうに見えて意外に高いいいっ!」

「ここを登るからいいんだろーっ?笑 早く来いよっ!あともうちょっとだ!」

「が、頑張る〜っ…」


快斗…
すごい体力…
さすが男の子…



「ついた〜っ!ほら名前っ」


快斗が手を差し出してくれた


「あっ…ありがと…」

ちょっと照れながら手を握り、引っ張ってもらった。




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