01-7








放課後を伝えるチャイムが鳴り、みんないっせいに帰り始める

さっそく青子を誘ってみよう。
お友達への1歩、ステップ1!


「青子、一緒に帰らない?」

「嬉しいんだけど、私やる事あって…ごめんね」

「そっかあー…しょうがないね」


あっけなく失敗した。
恥ずかしいよ初日から!


「名前、じゃあ俺と帰ろー!」

「えっ」

「なんだよ、えってー」


だっていいんですか、こんな私と帰ってくれるんですか…!ドキドキする…!!



「か、快斗がいいなら…っ」

「俺から誘ったんだからいいに決まってんだろー!変なやつ〜」



へへっと笑う快斗は天使の様で
…怪盗なんだけど天使の様で。

そんな快斗に見とれてしまった


「快斗、名前に変な事したら許さないからねー!!ちゃんと送ってあげるんだよ!」

「バッ、バーロー!!そんな事しねえよ!!」

「……」


そんな、変な事って青子……
恥ずかしいっ!




「ったくアホ子は。名前、行こうぜ!」

「うん…!じゃあね青子!」

「じゃあね!」



2人で帰る事になった…!嬉しい…!!


何喋ろうっどうしようっ



「あ、あの、快斗とは、初めて会った気がしないねっ…!」

「運命って事かあ?ははっ!」

「ちっ、違う違うっ…!」

「それもちょっと寂しいな……でも、初めてな感じはしないな!」

「ねっ…!」



まぁ、でしょうね。
だってあなたには昨日助けられたんですから。


「今日、この後時間あるのかー?」

「え、うん、あるよ!」

「じゃあ俺がこの街色々紹介してやるよ!引っ越してきたばっかりで、あんまりわかんないだろ?この辺!」

「いいのっ…!?ありがとう!!」


デート?!これは街案内というデートですか?!え、逆?デートという街案内?
いや、どっちにしろ快斗と一緒に街を見た方がもっとこの街を知れるかもしれない。

初日から嬉しいいいっ!



興奮気味なのは心の中で抑えて
冷静に返事をし、その後2人で色々な場所に周り、穴場などたくさん紹介してもらった。



ーーーー



「今日は街案内してくれてありがとう!明日また学校でね!」

「今日はまだほんの一部なんだ、今度は学校がない日に1日かけてまわろうぜ!夜景が綺麗なところとかもあるんだ!ここからは少し遠いから…また今度な!」


またもあの天使の様な笑顔で笑われると、断れない。
断る理由がないが。


「行きたい…!また今度!」

「じゃあさ、連絡先教えてくれよ!」

「えっ…!あ、うんっ!」


快斗と連絡先交換しちゃった…!
不思議!!
嬉しい!!


「よし、俺から連絡するな!じゃあまた明日学校でな!」

「今日はありがとう!家にまで送ってもらっちゃって…また明日ね!」




おうっ!と言って手をひらひらさせながら帰る快斗がかっこよくて、玄関前でいつまでも快斗を見送っていた。






今日は幸せな1日だったな……。



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