01-6







天気のいい朝


今日から学校だ

全身鏡の前に立ち、江古田高校の真新しい制服に身を包む


最終チェックをして家を出た。




昨日のキッドが、学校にいるんだ…
変な感じ…
















ーーー

「今日はこのクラスに転校生が来てるぞ〜。はい、どうぞ」


ザワついている中、ドアを開け中に入る



「名字名前です…よろしくお願いします…」



緊張し過ぎて言葉がなかなかでないが、目では一生懸命キッドを探す。




いた…!


キッドも少し驚いた表情をしている。

そりゃあそうだよね、昨日ビルの屋上で寝てたとか嘘ついた変なやつが、同じクラスに転入生として入ってくるんだから…



昨日の変な嘘に今更恥ずかしくなってきて、俯いた。


「まあ、初日だから恥ずかしいよな。席はー…あの、窓際の一番後ろな。」


「はい…」



まあ、キッドに変なやつがきたと思われてる方が恥ずかしいけどね



とりあえず席に座ると、前はキッド、いや、今は快斗くんの方が正しいか。


右隣に青子ちゃんだった


そして快斗くん、そんなに私を見ないでくれ。余計に恥ずかしい。


「俺、黒羽快斗ってんだ!よろしくな!」

そういうと、ポンっという音と共に出てきた赤いバラを私にくれた。



「わぁっ…!凄い!…あ、よ、よろしく…!」



さっそく話かけられたあああっ!!

そしてお決まりの挨拶!!お決まりのバラ!!


嬉しい!けど恥ずかしい!!


「私、中森青子!よろしくねー!あのバ快斗になんか言われたら、私に言ってね!」


「あ、うん、ありがとっ!」


快斗くんは青子ちゃんにジト目を向けている…さすが仲良し










昼休みになり、転校生の私に人だかりが出来た


「名前ちゃん、よろしくね!どこから引っ越してきたの?」


「いつからこっちに引っ越してたの?」


「校内案内しようか?!」




質問攻めだ…


昼休みくらいゆっくりさせてえええ


「ははっ…」


なんて笑ってごまかし、質問をスルーしていたら青子ちゃんがこっちにきた。


「名前ちゃん、ご飯一緒に食べない?快斗もいるけど…」

「えっ…?」


チラリと奥を見ると、快斗くんもニコニコしながら手招きをしてくれている


あああ青子ちゃん快斗くん神ぃぃ


「た、食べる!」

「やったー!」


やったーはこっちですよ。
青子ちゃんに救われ、3人でご飯を食べる事になった。


「名前ちゃん、質問攻めにあってたね…大変だね、転校初日って…」

「俺らは名前を見守る係〜へへっ」

「ははっ…」


そうなんです。
だから助けてくれたあなた達は神と拝めたい。


「もー快斗ー!ちゃんと名前ちゃんって呼びなよー!失礼だよ初日から!」

「あっ、いいの!青子ちゃんも私の事、名前って呼んでっ」

「ほーら!名前は名前だ!」

「いいの?じゃあ私の事も青子って呼んで!」

「うん!改めてよろしく〜!」




ニコッと笑う2人は本当に私の癒し

そこからは3人で話も盛り上がって、あっというまに昼休みが終わってしまった。



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