「その黄色のシャツ、とてもステキね。」
「…それはどうも。」
「もう、謝るから機嫌をなおしてよ、リボーン。私が悪かったわ!!
……でも、ここはいつもの仕事場みたいに黒でいる必要はないじゃない。それで暑いと少しでも思うならやっぱり脱ぐべきよ。」
それにその黄色のシャツはまるで今日の日差しみたいに温かそうで私、本当に大好きなの。
リボーンにピッタリよね。
ニコニコとした笑顔で告げてきたルーチェの言葉に、思わず口を開けてしまう。
……そんなことを言われたのは生まれて初めてだ。
少しの間、驚き黙っていると、ルーチェはどうしたの?と目で訴えかけてきた。
ルーチェにとっては特に意識した言葉でもなかったのだろう。ただ当たり前のように思っていたことを口に出しただけ。
だが、そんな彼女だからこそ、酷く愛しさが募ってくる。
だから俺はそっと一つ笑みを溢して、そして何事もなかったかのように言葉を返した
「…まぁ、確かに涼しくはなったな」
「でしょう?」
「さっきみたいに襲われるのはもうごめんだがな」
「ふふふっ、反省してるわ」
全く反省していなさそうな声音で返されたので少し睨んでみたが、そんなものは軽く流されてしまった。
俺の睨みをこんな簡単に受け流すのはたぶん、ルーチェただ1人。
……本当に敵わない。
そう思ってしまう自分に呆れて、喉奥でクツクツと笑ってしまった。
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