それは昨夜町から帰ってきた俺の前に、見計らったようなタイミングで現れたルーチェが誘ってきたものだった。
どうやら、前に皆で見かけた鳥の巣の雛がそろそろ巣立ちそうな様子らしい。


「明日は晴れてくれるといいんだけど…」


俺がその誘いを了承したあと、ポツリと溢した少し不安そうなルーチェの声に。










「もし雨が降っていたとしてもルーチェが祈れば、きっと太陽がすぐに顔を出すさ。」










思わず、そう言葉を返していた。

するとルーチェは、最初は驚いたように目を見開いていたが、すぐに花が綻んだような笑みを浮かべて「ありがとう」と礼を言ってきた。








俺はただ、お前ほど青空が似合う奴はいないと、そう思っていた。だから自然とそう答えていたのだろう。

自分らしくない言葉に驚きはしたが、ルーチェの気を晴らすことができたのだから、後悔はなかった。

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -