レイミが日々成長していく姿が僕の中でだんだんと怖くなっていく。そしてそれを見る度にナーバスになってしまい、漫画に手が付けられない状態である。 「…レイミ、」 「なあに?ろはんちゃん」 「君は、自分が成長していくことに、恐れは感じないかい?」 少し、下を見てまた僕をチラリと見て後ろを向いて考えるレイミ…その癖は杉元鈴美とおなじだ。最初は似ていないと感じていたが、やはり意識してしまう。 「難しいこと聞くね、ろはんちゃんは」 クスリと、嘘の笑いをして僕の顔色を伺う。 その癖も、仕草も、似ている。 「僕が歳を取るのに、君が一定の年齢で成長が止まっらどうする?」 また、考える。 「わたし、それでも、ろはんちゃんと一緒に居たい。ろはんちゃんがどんなに皺くちゃなおじいちゃんになっても!どんなに大きな病気しても、どんなに私のこと忘れてしまっても、一緒に居たい!!」 「レイミ…?」 「夢を見るの…私にそっくりなピンクのワンピースにカチューシャをした女の人が、ろはんちゃんの名前を呼んで、涙を流して、最期に私を抱き寄せてこう言うの…「ろはんちゃん、大好き」って……」 それは…彼女なのか? レイミの口から出てきた発言のなかの女性は、姿格好まで一緒だ。嘘だろ。彼女は…杉元鈴美は確かに僕たちの前で成仏した。本当は行ってほしくなかったさ。ずっと僕の側にいてほしかったさ。でも…彼女の未練は切れた。だから成仏した…筈なのに… 「だから、私はろはんちゃんの前から消えたりしないよ。どんな姿だって…たとえユーレイだって」 「ああ……君は…」 |