ギアッチョと笑わないチームメイトのギャグ甘

「笑え」
「いや」

この会話、何回続けてんだろ
五回…いや十回??分かんないや。

ふざけんなよ。なまえ
ナメてんのか!テメーはよぉ!

コイツは会ったときから笑わねぇ…
口元ピクリともしねぇ!

フツー女ってのは気持ち悪ぃくらい
歯茎見せて赤い口紅塗った
無駄にデケぇ唇を尖らせて笑うんじゃねーの!?
「ニコッ」て効果音付ければハイ、完成…ってなるだろ!?

「フザケんなよ!なまえ〜〜〜〜!!少しはニコッとしやがれ!クソッ!クソッ!」

「嫌よ」

何ィ〜〜〜!?
「嫌よ」だぁ!?テメー…やっぱりナメてるだろ……
凍り漬けにしてやるぞ!?
もれなく北極までなぁ!
そこでシロクマと仲良くかき氷でも
食ってやがれ!!
そうすりゃちょっとは愛しくなって
俺のとこに泣き付いて
くるだろ??
(後半なんか良く分からんくなったが気にしねぇ!)


「ギアッチョが笑わないから、笑わない」

ボソボソと何かを言ったが
聞こえねぇ…小さすぎんだよ!クソがッ!

「わ〜ら〜え〜!!」

「いひゃい!!馬鹿!」
なまえの予想以上に白くて柔い頬をつねってみた。
思いっきりつねってみた。
なんかイラついたからだ。

「何すんのよ!アホッチョ!!!」

「何ィ!?」

何かなまえを笑わせるのが馬鹿らしくなって
ベッドでさっさと寝ることにした。

「……ギアッチョ…」

なまえが俺の名前を何度か読んだ気がしたが、
これ以上何かをすると殴ってしまうかも
しれないと思って、ヅカヅカと寝室に戻った。

「ったく…」

文句を言いながらベッドに入ってみたが眠れない。
無理矢理目蓋を閉じて見るが、真っ暗な風景にボヤリとなまえの顔が出ては消え…出ては消え、を繰り返すせいだ。

「駄目だ…なまえが居ねーと眠れねぇ……」 

「その言葉待ってたわ」

聞き覚えのある声に耳を傾ければ
どこからともなく現れ、柱に寄り掛かり、「フン!勝ちよ」と言わんばかりのなまえがドや顔で俺を見ていた。

「…テメェ……」

「なあに〜〜?甘えん坊のギアッチョ?」

ニヤニヤしてやがる。
クソがッ!いい気になりやがって。
笑ってやが…ん?

「なまえ…お前笑って……」

よく見たら笑ってるじゃねーか!
「あ!」と慌てて口元を隠すなまえ。普段はしない顔だ。

「…はーん……俺の勝 ち だ な」

「ち、違う!これは!」


…ギアッチョが笑ってる。
いつも苛立ちを見せて眉間にシワが寄ってるのに。
今のギアッチョは…子供みたいにフワフワと笑い、
眉間に寄るはずのシワは無い。
うそみたい。
アハハ!と一緒に笑えば、ギアッチョも大声で笑う。


(もっと笑って、)



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お待たせしてごめんなさい!

ギアッチョの笑った姿を
創造しながら書いた結果が、こうです(笑)

リクエストありがとうございました!



 

 

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