「やかましい!うっとおしいぞ。このアマ!」
「はあーい」
「………」
ガルッ!獣のように殺気だったこの人こそが私の兄。
空条承太郎。17さい。身長195p。父親はジャズミュージシャン。現在演奏旅行中。その為この場には居ない。
母親(目の前に居る)はイギリス系アメリカ人。私もだ。
私は決して兄が対それたことができる人間だなんて思っていない。
ー…何故、兄が警察署の檻の中に居るかと言うのは…話は数時間前に戻る。
ーーー…
「承太郎…っ!承太郎!ああ、神様どうしよう!」
「落ち着いて母上…承兄さんなら大丈夫。そんなわるいひとじゃないでしょ?」
慌てふためく母上を大丈夫だ。と何度も背中を擦りながら宥めて、私たちは兄のもとへと急いだ。
さっきの電話は、警察からだった。
怪しいとは思ったが、国を守ってくれている人々を怪しむのは失礼だと母上に教えてもらっていたから慌てずに母上の言葉を飲み込んだ。
……様は承太郎。私の兄がなにか仕出かしちゃったようで。だけどなんだか不思議なことに警察署に面会に来てくれと…そういう内容だったのだ。
「始めて来るわ警察署なんて。すごい雰囲気なのね〜」
「そうですね。何て言うか恐ろしい」
カツン、コツン…母上のヒールの音が鳴り響く。
床はい意外にも綺麗に磨かれて、中の奴ら(何をしたのかは知らないが)はあんまり騒がない。
今日は、女で行こうと思う。
兄が小さい頃可愛がってくれた姿は女の方だったから。
「しかしおかあさん。日本語お上手ですなあ。日本に住んでどれぐらいで?それにお嬢さんもおきれいで」
「20年です。襄ちゃん、綺麗だって!」
「…どうも…」
あー…別にこのヤラシイおっさんに誉められても嬉しくないな……まあ、いいや。
恰幅の良い警官と、帽子を深く被った如何にも真面目そうな警官が私たちを承太郎兄さんの場所へ案内してくれた。
「そ…それで承太郎は何人くらい殺しちゃったんです?…きゃー!聞きたくない 聞きたくない!」
「落ち着こう。母上…殺してないし、ただのケンカだって」
その二人の警官が言うにはゴロツキ相手に喧嘩をしたらしいのだ。良くある話じゃん。何故に呼ばれたんだろう?
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