血統など
「お前がジョルノ、か…」
僕の目の前に居たのはかつて僕の父親を倒した空条承太郎の娘、空条徐倫……。
美しい黒に金色のメッシュが入った髪。
そして美しい汚れのない瞳。
「…貴女が徐倫、ですか」
私の目の前に居たのは私の父が倒したDIOの息子、ジョルノ・ジョバァーナ……。
金色の髪に後ろで縛る三つ編み。
何かを感じとるような金色の瞳。
『この人は私(僕)の敵』
何故かそうは思わなかった。
不思議と引き寄せられた。
父が言っていた。
『スタンド使いはスタンド使いに引かれあう』
いいや…違う。
『血統は血統に引かれあう』
だから僕たちは出逢い、こうして引かれ合ったんだ。
だから私達は引かれ合い、出逢えたんだ。
「ジョルノ…あんたは私の敵?」
「徐倫、君は僕の敵ですか?」
お互いに質問をしてみた。
だけど答えが見つからない。
お互いに抱き合い、こうして体に触れているのだから…。
今日も父のことなど忘れ、二人は愛し合う。もう血統など関係ないのだ。
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