ヴァレンタイン様、私はもうおかしくなりそうですわ。貴方の顔を見るだけで心臓は踊り、今にも飛び出しそうで…あなた様のお顔をハッキリと見ることができません… だからどうか私を見つめないで…… ゴトン… 「ふえ…?」 何かの物音で目が覚めたと思えば自分の寝返りだった。 ベッドから落ちるよりはマシだけど…良く見ればベッドの角で脛をぶつけてしまいました…痛い… そして時計を見れば朝の6時…もう朝のお掃除の時間ではありませんか! 急いで寝巻きを脱ぎ捨て簡単に顔を洗い、少し水を飲んで私はメイド服に着替え自分の担当場所へと急ぎました。 なんとかメイド長の人には叱られずに済みましたが、やはり周りからは笑われる始末…恥ずかしいですわ。 そしていつものように掃除場所へと移動しようとした時…メイド長さんに呼び止められました。 まさか…お叱りでしょうか!? 「マリア、あんたは大統領の専属メイドになったんだから場所はお部屋でしょ?」 ああ、良かったです。お叱り、ではありませんでした。 …そんなことより!!! そういえば私は…ヴァレンタイン様に呼ばれて専属メイドにならないか、と言われて はい。と答えたのでした! すっかり忘れていました! 専属早々、遅刻をするなんて!みともないっ ヴァレンタイン様に叱られます! 私は慌ててヴァレンタイン様のお部屋へ駆け出しました。 |