Diary | ナノ

||| plus alpha

!デフォルト名:赤司百合

私には一人の兄様がいる。
性格を変にこじらせ、愛息子への愛情を盛大に空回りさせるという不器用にも程がある兄様が。
だからなのか可愛い甥っ子の征十郎君もといセイはよく落ち込んでいるところを目撃しているのだが、私からすれば別に気にしなくても良いと思っている。
別の場所で現在進行形で兄様も落ち込んでいるのを私は知っているのだから。

「セイ、今日はどうしたの?」
「っ百合さん、」

詩織お義姉様によく似た面差しを持つ甥っ子の瞳が見開かれる。
年不相応な所が多いが故に心配する事も多い。
ああ、ほらやっぱり、

「・・・熱があるね。今日の習い事はお休みして、薬を飲んで寝なさいセイ。
兄様・・・お父様には私から言ってあげるから」
「っ大丈夫です!これ位何の問題もありません!
だから、だから父には言わないで、」

・・・兄様、セイがまた盛大な勘違いしているよ。
いい加減素直に「心配だ」位言ってあげなよ、でないと余計にこじれちゃうよ。

「セイ、それは君の勘違いだ。
私も貴方のお父様も、君の事を凄く大事に思っている。
無理が祟って何かあってからでは遅いんだよ。
それに子供は甘えるのが仕事なんだから、何の問題もない」

征十郎の瞳が大きく揺れ、熱に侵された顔がより火照る。
先程よりも熱が上がっているようだった。
百合は苦笑いを零しつつ、力が徐々に抜けていく甥っ子の体を何て事無さ気に抱き上げた。


こんな感じの不器用な家族。
赤司父のフォローを入れつつも円満な家族を目指していくから多分僕司は出ないんじゃないかな。
もう少し固まったら裏設定をupしたいなあ。

January 22, 2015 00:42
back