Diary | ナノ

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主人公は赤司母。
以前ネタでupしたのをちょいと変更。不都合があれば叔母に戻します。
単発なので続編は多分書かない予定。

それでもよろしければどうぞー。




我慢の限界だ。
使用人の人達が何か叫んで中には悲鳴をあげているが関係無い。

「おおおお奥様!お、落ち着いて下さい早まらないで下さいいいい」
「あらおかしな事を言うわね私はこの上なく落ち着いていますし冷静ですよ。なので止めないで下さいな」
「真に落ち着いておられる方は額に青筋を立てたりしません!!」

最早絶叫である。
だがしかしその絶叫をあげさせている諸悪の根源もとい奥方は脱兎の如く赤司邸から飛び出したのだった。

  ■

「…母さん、あの」
「もうあの人の事は信じられないわ、約束を破るなんて。出来無い約束ならしないでほしいわいえむしろ『出来無い』と一言言っても良いでしょうに!
子供はよく食べてよく寝て、服を泥だらけにする位遊ぶのが普通でしょう征十郎もそう思うわよね!?」
「…、……はい」
「征十郎の自由時間を増やすようにと言って了承の言葉を得ても変わりなかったのですから此方も強硬手段を取るわ、ふふあの人今頃慌てふためいているかしら」
「か、母さんもしかして」
「征十郎も立派に育ったし、そろそろ離婚届を突きつけても良い頃合よね」
「ま待って下さい母さん、早まらないで!」
「そしたら征十郎は私を選ぶわね!?あの人だけには親権は譲らないわ、赤司家跡取りがーなんて言ったら前歯の一本位は折ってやるけども!」

怖い。
実の息子である赤司征十郎を筆頭にキセキの世代はそう思った。

突如赤司の母だと名乗る女性が現れたと思ったら上記の台詞を何の躊躇いも無く言い放つその姿に無意識に誰しも慄く。
見た目大和撫子と言っても良い見目麗しい淑女なのに。


「…な、何スかあの人」
「赤司君のお母さんらしいですが、その、…イメージと大分違いますね」
「すげー赤ちんがたじたじなところ初めて見たー」
「ていうか大分おっかねー事言ってるくね?」

教育方針で意見が対立した母と父。振り回される息子。
軍配はいかに。

July 07, 2014 14:15
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