▼うさぎ1 ブラックユーモア 「うさぎは寂しいと死ぬらしいよ」 エーレンベルクの台詞にへえ、とだけ相槌を打つ。 その態度が気に障ったらしい。むっとしたような顔で、「本当らしいぞ」と念を押された。 「だって、『らしい』のでしょう?貴方だって断言出来ていないじゃないですか」 そう言うと、悔しそうに顔を顰めながら口を告ぐんだエーレンベルクに、僕は「ほら」と肩を竦めた。 「…ならば、実証しようじゃないか」 ぽつりと呟くと、「楽しみにしてい給え!」と捨て台詞を吐いて彼は去っていった。 僕はそれをどうでもいいなあと思いながら見送った。 |