私は切原君からいろいろな事を教えられた。


「知ってました?仁王先輩って女作って食って…その繰り返しなんッスよ。…美波先輩の事も本気じゃないんッスよ…。悪い事は言いませんから仁王先輩より俺にしません?先輩」


そう言いながら切原君は片手で器用に私の制服のネクタイを外し、Yシャツのボタンを外し始めた。


私は抵抗したかったが、手首を掴まれている所為もあり抵抗することはできなかった。


『き、切原君…止めて…』

「イヤッス」


切原君はにっこりと笑みを浮かべていた。
そして首筋や鎖骨の辺りに無数のキスマークをつけられた。


何故…私なの…?


そして仁王さんは…私を騙しているの?


切原君が言ってた事が本当なの…?


涙が止まらなかった…。


そしてしばらく経つとバタバタと階段を駆け上がってくる音が聞こえてきた。


そして勢いよく扉は開かれた。

現れたのは仁王さんだった。
仁王さんが来てくれたのが…とても嬉しかった。


切原君から解放された後に私は仁王さんに抱きついた。仁王さんは私の体を優しく抱きしめ返してくれた。


だが、切原君の言葉に仁王さんの腕から私は解放された。私も仁王さんの体を解放し、その場に座りこんだ。


殴り合う仁王さんと切原君…。私は見たことある気がしたが…思い出す事が出来ず、ただ頭が痛んだだけだった。

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