今日も帰りは遅いみたいだ。

無意味にチャンネルを変えてみても、お馴染みのタレントや同じようなバラエティ番組にうんざりする。

何か面白いDVDはないかと引き出しを覗いてみてもこれといって進んで観ようと思うものもなく、カイルはソファにダイブして携帯を開いてみた。

7時半過ぎ、夕食は冷蔵庫の中に冷やしてありいつでも温めれば食べれられるリオンが朝作ってくれたミートスパゲティがある。

だけど、こんなに広い家で1人でなんて気が進まない。

「……リオンさん…早く帰ってきてよ〜」

仕事だから仕方ないったら仕方ないけどさ、カイルはクッションを抱きしめてリオンの帰りを待った。

待つに待ち待ち焦がれて溜息の1つや2つでも出そうになった時、玄関のドアが開く音に思わず足が動いていた。

――帰って来た!

「お帰りなさい!」
「ぉ、おい!…帰って早々何だ!?」

リオンを見るや飛びついてぎゅうぎゅうと首に腕を絡める尋常ではない行動に、カイルを引き剥がす事も忘れそのまま背中と腰に、腕を回しているんだから何とも言えない気分になる。

「……カイル、離れろ。家に入りたい」
「……ただいまのちゅーとかしてくれないの…?」

ドラマの観すぎだな。それも甘ったるい恋愛のヤツ。
今時そんなベタなシチュもない気がするが。

「だったら目くらい閉じろ」

それに乗る僕も大概、

「…んぅ……ぁっ…」

馬鹿馬鹿しい。




―――――――――――――
短い。

お出迎えカイル君可愛いよ!
新婚さんみたいだなコイツら…もう結婚したらどうですかね?
ぜひ式場に参りますよ喜んで。
内心リオンは結婚した気でいそうですが(笑)


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