Kあず(オリ主)




空は快晴、日が強く暑い夏の昼下がりに好んでラーメン屋に来る者は通ぐらいだろう。


しかし、店の一角にある二人掛けの窓際に2人の男女がいた。
ヘッドフォンを帽子につけ、無精髭をはやす年齢がいまいちハッキリしない男と、栗色の流れるような美しいロングストレートにチャームポイントのパッツンが、何とも可愛いらしい少女が密かに目立っていた。


「悪いな、こんなとこばっかでよ」


お嬢ちゃんならオシャレなイタリアンの方が良かったか、と薄く笑えば、あずきはそんな事はないと微笑んだ。


「私、こういうこってりしたもの好きなんですよ」


あぁ…そういえば、とあずきの頼んだものを見れば、確かにそうだと頷ける。
女の子が好みそうもない脂ののった豚骨とは……本当気が合う。


KKは笑みを浮かべる――そんな時。


「よー。俺を誘ってくれないなんて、KKも酷い奴だぜ…あ、あずきちゃんこんばんわ」


どこからともなく現れた男は、それはそれは素晴らしい笑顔だった。

どっかりと。さも当然だと言わんばかりにあずきの隣に腰かけたMZDは、「あ、塩一つー」と厨房にいる者に言い、ニヤニヤ(ニコニコ?)した顔でKKとあずきを交互に見やると合点がいったようだ。


「デートか!」
「―ち、違いますよ!ただ…一緒にお食事をしているだけですから」


もう…変な事は言わないでほしい。
せっかく彼と意識せずにこうして一緒の豚骨を食べて、楽しかった時間だったのに……。


チラリとKKを見れば、至って普通に煙草を吸っていて何とも思ってなさそうな顔に、あずきは胸に僅かな痛みを感じた。

「…てか何か俺って邪魔者っぽい?」


もう今更すぎる。言葉にする自体が野暮だと悟り苦笑いを浮かべつつ、やってきた塩ラーメンを啜った。流石KK行きつけの店だ。


「…どうした、あずき?」
「―…えっ!」


――“あずき”
たった3文字の名前を呼ばれただけなのに、先ほど感じた痛みが今は鼓動がうるさい。


「……それじゃ帰るか」


灰皿に吸い殻を捨て、突然立ち上がったKKがMZDなどそっちのけであずきを見て、財布をポケットから取り出し帰ろうとするKKに二人が焦る。


「え、えぇっ…俺はー?」

お構いなしとKKはあずきを引っ張っていくのだから、MZDとしては何が何やら。
友人に対してそんな扱いするなんて人間性疑うぞ!
おいこら、KK!
塩ラーメンお前でツケとくからな!!



塩ラーメンはちょっとだけハートブレイクの味がした。ぽつーん。






―――――――――――
言い訳(あとがき)

キャラがいまいち分からん(笑)
というわけでギャグっぽい路線へ逃げましたb
MZDカワイソ…私が書いておきながら、ですが(苦笑

さて、まぁ…このような小説となってしまいましたが、肉じゃが様受けとってくださいませ。


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