*切恋




「リオンは誰か好きな人いるの?」

何でそんな事をお前に言う必要がある?
そんな瞳がリオンの答えだと、カイルはもう知っていた。

「何となく気になったからかなぁ」

彼はこっちなんて見ない。
ただ彼女だけを愛している。
毎日甲板でひっそりと手紙や何かのプレゼントらしい包みを、鳩で飛ばしているのを見ただけで何となく疎く鈍いカイルでも分かった。

あんな優しい笑顔なんて知らないから。



「フン…そんな馬鹿馬鹿しい話がしたいなら、他をあたれ」


それでも、それでもオレはね。


ホントは誰よりも優しいリオンが大好きなんだ。


たとえ言ったとしても彼には届かないって分かってるから、言葉にするほどバカじゃないんだ。






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彼女とはマリアンの事です…言わずもがなですねι
にしても短いっ







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