モブ→→カイ R要素無し 可愛い、大きな目。 アクアマリンが映えるその宝石に、見つめられただけで昇天しそうだ。 ポエム以下のキザな台詞、…バカみたいだ。 報われる可能性も1ミクロンとありはしない恋に、俺はまだ何かを求めていた。 もしかしたら彼が……とか、それこそありえない夢物語を描いては「彼」の存在に落胆する。 「どうしたの?」 「え!…あ、いや…何でもないよ」 「…大丈夫?なんか辛そうだよ」 カイル君は人の感情の機微に敏(さと)い。 だから男女ともに人気もあるし、密かにファンクラブなんてものも存在している。 ――もしも ここでカイル君が好きだから、俺は辛いんだって言ったら……君はどんな顔をするのだろう? 「……カイル君」 伝えてはいけない。だったらせめてこれだけでもいいから叶ったらいいと、少年は薄ら汗の濡れた拳を握り締め喉に引っかかる言葉を振り絞った。 「…今日一緒に帰れない、かな?」 少年にとって最大の進歩。 結果がどうであれ言えた事が何よりも嬉しく、切なくもあった。 「……あっ、…ごめんね…オレ、リオンさんが迎えに来るから…」 ホントにごめんね…、申し訳なさそうに謝る顔が少年の胸をぎゅうぎゅう締めつけて、もう上手く口が回らなくなった。 分かっていた事だった。 カイル君が叔父のリオン騎士団長とそういう仲だって事も、放課後はよく一緒に帰っているのも見ていたというのに。 「…いや、いいんだ。今度一緒に帰れたらいいね」 実現しない意味のない言葉を最後に、カイル君も俺もそれきり何も話さなくなった。 ―――――――――――― カイルが別人っぽい… モブ視点……難しいд`;) 書いてる途中リオカイが恋しくて恋しくて、「もう知ーらね」って投げ出しそうになるのをどうにか堪えました。 さて、と…リオカイ意欲が湧き出した現時間は0時前……寝るか書くか、非常に悩みます。 ← → |