お題642



「俺がだよ?人を愛してやまない俺が雑踏が邪魔過ぎて、邪魔過ぎて、皆殺したくなったなんて。俺自身驚いた」


「別に貴方、面白くない人間は好きじゃないでしょ。こないだも実験にでも使ったらってゴミ渡して来たのは誰よ。私はもうあんな実験体は必要無い事ぐらいわかるわよね。路地裏に運ぶの大変だったんだから」


「面白く無くなった人間は基本人間じゃないと思っている。今君が言ったようにゴミだね。使い捨ての安いゴミだった。俺が言った事が図星だからって行き成り怒りだして掴みかかる奴なんて沢山いる。どうして人は自分の中に入られるのが嫌なんだろう。少なくとも俺のおかげで見方が変わっただろうに。帰ってくるのは馬頭。酷いよねぇ。でも人間は凄い。ゴミになる結末の人間でも面白い発想は持ち合わせているんだからさ。複数なら尚更。…そんな人間を殺したくなった。邪魔だから。なんて理由で」


「何故そんなに急ぐ必要があったのよ。仕事は午前中で片付いたんじゃ無かったのかしら」


「あいつに見付かった。…そうだ。俺はシズちゃんの所為で人間を殺したくなったんだ。俺は人間じゃなくてシズちゃんを殺したかったんだよ。対象を間違えてしまっただけなんだ。なんだ、やっぱり俺は人間を愛してる!」


「そう、良かったわね」




仕事帰りに池袋に寄る貴方は本当に意味が分からない









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