MHP3おためし

 
 元々使っていた武器と言えば両手に持った剣である。ブレードは軽く、また持ち手や柄の保護の観点により、薄く作られておりしなるようになっている。折る刃式カッターナイフの刃のようなその武器は馴染みのあるものであったが、こちらの世界にそのような武器は存在しなかった。

「とりあえずはアイテムBOXに武器が一揃え入っておりますから、好きな武器を探してみてくださいな」
「はい、ありがとうございます」
「……どうも」

 村長さんが提供したくれた家には、アイテムBOXと呼ばれる大きな箱が二つ、備え付けられている。私の分が赤っぽい方で、青っぽい方はリヴァイさんの分だ。この箱不思議なことに、装備品と摂食するアイテム、肉や魚など一緒くたにしても混ざりはしない。これ、と思いながら手を突っ込んで引き出せばそれば取り出せるようになっており、見た目にはぐっちゃぐちゃに物が入っているようにしか見えないのにすごいものだ。

「リヴァイさん、どの武器にしますか?」
「ナマエ、クエストに行くつもりか」
「リヴァイさんと一緒に戦えるんですよ。こんなに嬉しいことはありません」
「……そうか」
「そうです」

 大剣、片手剣、太刀、双剣、ハンマー、狩猟笛、ランス、ガンランス、スラッシュアックス、ライトボウガン、ヘビィボウガン、弓。それぞれの初期であろう古ユクモノシリーズがBOXに押し込められている。ひとつひとつ取り出して背負ってみたり、構えてみたり、リヴァイさんや壁にぶつからないよう気を付けながら武器を選ぶ。ガンナー系もいいけど、サポートタイプっぽい笛もいいなあ。ベッドに腰掛けたまま、古ユクモノ笛を膝に置いて装備詳細を開くとぽんと旋律表が表示された。攻撃力強化【小】、防御力強化【小】、体力増加【小】、風圧無効。うん、結構いいんじゃないかしら。
 アイテムBOXに笛をしまい、次は弓をつがえてみる。こちらも装備の詳細を見てみると曲射・拡散というものがあるらしく、広範囲に攻撃が当てられるようだ。後は溜め次第で段階的に連射が出来る、と。ユクモノシリーズ装備だとガンナー武器も使えるし、状況に応じて笛と弓を使い分けよう。

「リヴァイさん、私狩猟笛と弓にします」

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