104きといっしょ!

※視点がうろうろしているかも。握りしめたご都合主義を左胸に掲げておいて下さい。
ミカサが変態っぽい。




 おトイレに行きたいと思ってドアを何とかして開け、用を足したところまではいい。誰に会うこともなかったし、慣れないこのサイズでしかも下着をまとっていないのでご開帳してしまわないとも限らなかったのだが、こけることなくリヴァイの部屋まで帰ってこれた。
 縮んでしまったナマエの身体では、ドアノブの高さは手がギリギリ届くほど。ドアは廊下に向かって開くようになっているので、出る時はドアに飛びつけばよかった。ドアノブが回ったことにより、尻もちをついてしまいながらではあるが、ナマエはなんとか出れたのだった。
 つまり部屋に入るにはドアを自分の方へと開けないとならないわけで、つま先立ちでドアノブにすがってみても、自分が思いっきりドアによりかかってしまっているため開きそうが無かった。ドアの間にでも何かかませておいて、閉まらないようにすべきだった……。ナマエが後悔しても遅かった。


 すやすや眠っているリヴァイを起こして開けてもらっても良いのだが、疲れたような顔色をしていたし、起こすのは忍びない。何度か開けようと挑むがことごとく惨敗し、はあ、とため息をついたところでナマエは視界の端に足がいくつもあるのが分かった。見つかっちゃった!と思いぱっとそちらを向くと、全員がびっくりしたような顔をしていて、そしてナマエは彼らの顔に見覚えがあった。

「えれん!」
「ファッ!?」

 リヴァイが可愛がっているエレンと、その同期。とくにエレンになら詳しい事情を話さなくても、とりあえずドアを開けてくれるはず!そう思ったナマエは彼に走り寄った。
 ててて、と短い手足を一生懸命動かしてこちらにくる様はとても可愛らしい。しかし服装がまずかった。裾やら袖やらがはためく度に、ナマエの肌がお目見えしてしまっていたのだ。さらにエレンに駆け寄ったがため、途中で足が絡まり、ナマエは自分の足でこけてしまう。だが床に伏せる前にさっとナマエを抱える腕があった。顔をぶつける!と思って目をつむっていたナマエが恐る恐る目を開けてみると、ミカサのしっかりした腕に抱かれていた。ミカサからいきなり荷物を渡されたクリスタは、落としそうになったがなんとか袋を抱える。

「大丈夫?」
「みかしゃちゃん……」
「走ると、あぶない」
「しゅき……っ!」

 ミカサの片腕にもたれかかっていたナマエはよじよじと登り、肩に座った。さらりと流れる黒髪ごとミカサの頭を抱え、抱きしめる。幼女からナマエさんと同じ、ふんわりとしたいい匂いがする。このことからミカサは、幼女がナマエであると断定した。シャツの袖によって遮られた視界で、ナマエが落ちないように尻と背中を支えてやる。そうして尻を触った時に気付いたのだ。ナマエさんが下着をはいていない、シャツだけのこの格好ではナマエさんの大切なところがあぶない……!!

「クリスタ」
「はいっ!?」
「袋を」



 下着の入った袋を持ったクリスタを伴って、ミカサはひとまず自室へと帰ろうと思った。ナマエさんに下着をはかせないと。頭の中はそれでいっぱいだった。
 何が何だか、といった表情で男たちがついて来ていて、エレンがナマエと思しき幼女に話しかけようとしたところで、ミカサに止められた。何で邪魔するんだよ、とミカサにかみつくと、「寝ている」とだけ返された。そっと覗きこんでみると、すよすよと薄く口を開けたまま気持ち良さそうにナマエが寝入っている。ぐっぐうかわ……!!エレンは思わず口をおさえた。

 女子部屋の前で待機命令を出されたエレン、アルミン、ジャン、ライナーたち男どもは部屋の中の盛り上がりが気になるものの、ドアを開けるともれなくユミルとアニの鉄拳が飛んでくるため大人しく待っていた。アルミンなら入ってもいいけど……とクリスタに言われたが、アルミンは丁重にお断りした。

「ダメですよ、この形のやつは男の子がはくやつです」
「でもねくりすた、わたしいっつもこれだよ」
「ほんとですか!色気ないじゃないですか!」
「りばいにね、わたしがつくったのよ」
「……あのチビ……」

「さしゃちゃん、これがいい」
「はいはい、おお、これですね!クリスタ、これにはどれが合いますかねー」
「これとかいいんじゃないかな?」
「……みかしゃちゃん、くすぐったい」
「ナマエさんふわふわ……髪の毛結びます」
「おいミカサ、あたしの髪留め使えよ」


back

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -