21. I could be your eye to show you the new world.
「きゃっ」
ふざけ合いながら進んでたはいいものの、途中でサクラは警戒心が薄れていたようだった。まぁ危険な任務初めてだもんな。この中でサクラは案外一番子供なのかもしれない。一般人の子だしね。しょうがないっちゃーしょうがないけど、うん、気を付けろ。
「気を付けろよー。大丈夫?」
躓いて植え込みに飛び込んだサクラをサスケとひっぱりあげる。あーあー、女の子なのに顔に傷作っちゃってるよ。
「平気よ。あ、ウサギだわ」
茂みから出てきたのは白いウサギ。所謂ユキウサギだ。……ユキウサギ、ユキウサギ……。ん? 何かが引っ掛かるが、その何かがわからない。ほっとこ。
「全員伏せろ!」
おふざけしててもそれはそれ、素早くカカシ先生の指示に従って芝生の上へ伏せる。タズナさんもしっかり伏せたようで、……爺のくせに反応早いな。
頭上の上を通ったのは――首切り包丁! 忍刀七人衆の奇襲か!
と、オレが知るはずもない情報なので。大きな刀が飛んできたぞ!
「あいつは確か……」
緊張した空気がその場に走る。
「あらあら、これは霧隠れの抜け忍の桃地再不斬君じゃあないですか?」
カカシ先生が間抜けた声で喋りかけているものの、それは相手の情報をオレら下忍に教えるため。忍刀七人衆で、抜け忍。
奇襲の可能性として高いのは、タズナさんだ。
「写輪眼のカカシと見受ける」
自然と口が開いた。カカシ、お前、あの、えっと。心の中からかける声が見つからない。自分でもこの感情をなんと表現するのかわからなかった。
「爺を渡してもらおうか」
感情の整理が整わない。この任務が危険だという思いは一瞬で頭のどこかに流れて行った。ダメだ、落ち着け。今は戦闘中だ。命を守ることだけを考えろ。
「お前ら。卍の陣だ。あと、お前たちは戦いに加わるな」
言われた通りに行動する。もちろん中心は護衛対象であるタズナさんだ。ただの下忍のオレらが戦っても敵うどころか足を引っ張るのは目に見えていた。
「俺と戦え」
カカシが額あてをあげた。その下にはあった。オレの、写輪眼が。
ナルトが混乱してカカシの呼び名統一できてない
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