20. Being full of harmony.


 船の上で波に揺られながら、オレ達はタズナさんの話を聞いていた。

「じゃあ、今まで以上に敵に気を付けながら行こうか」

 タズナさんの話によれば、ガトーカンパニーなる組織に命を狙われているらしかった。橋作りの名人であるタズナさんは、他の国との交通手段の作り手としてその組織に邪魔者扱いされいるらしい。そしてどうやらその組織は波の国で勢力を広げているようだった。

 霧隠れの中忍を雇っている組織。放った刺客が帰ってこないのに気付けば、もしかしたらより強い忍を送ってくるかもしれない。

 あの二人の中忍は忍鳥で応援を要請して回収させた。交換用の捕虜として使うためだ。ま、木の葉の忍を狙う目的で襲ってきたわけでもないので、妥当な扱いだろう。

「ついたから、オレはもう行くぜ」

 船頭はとても組織を恐れているようだった。礼をして先を進む。

 道中、なんとなく暇になったので、先頭を歩いていたサスケをなんとなく早足で抜かした。そう、なんとなくだ。
 それに何を思ったか、あっちも抜かし返してきた。
 そしてオレもまた抜かした。いや、ほら、子供ってムキになるだろ。オレだって子供心はあるからさ。

 なんどか抜かしっこ競争をしたところで、お互い笑いを噴き出した。なんだかおかしくなっちゃってね。

「こらー! 二人とも、真面目に護衛しなさいよー!」
「はーい! ごめんなさーい!」

 ごめんよ、サクラ軽く仲間外れにしてたよ。
 笑いながら謝って、サクラも笑いながら許してくれた。
 護衛任務中ながら、和気藹々と過ごしていた。





仕事まじめにやれって感じですけど一応周囲には気を付けて進んでます




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