8. Please, please, can I f*ck you?


 始業式だということもあって、三回目の上級生となるオレに呆れながらもテウチさんがラーメンを奢ってくれた。

 人目の少ない帰り道を使っているわけだが、いつもはいないチャラい奴らがいたので逃げてきた。これが忍者だったら絶対捕まって暴言吐かれて軽く殴られてた。あ、でも最近はそういうのなくなってきたわ。
 未だに忍者走りはできないが、成人男性より足は早い自信がある。

 ボロいけれども意外としっかりしているアパートのドアを開ければ、何か違和感を覚えた。

 ……また火影様が何かやったのだろうか。
 たとえば昔料理本を買ったあと、次の日には本棚が部屋にいれてあった。生活に役立つことや、勉強に役立つことが書かれている本がたくさん詰められて。

 怪我をした日にはご丁寧にひらがなで書かれた説明書が入った救急箱とかがあった。ひらがなだらけは意外と読みにくいんですよ……。意外と過保護だった。

 あ。
 どうやら服を入れている箪笥が一段増えているようだ。

 どの段が増えたものかわからないので一番下から開け――え、おう!?
 う、

「あう、うあ、あ、へ、あ!?」

 件のブラである。というかスポブラである。

 恥ずかしい。恥ずかしくて死ねる。おそらく風呂場のことを見られていたのだろう。いや、監視されてるのは知ってるんだけどな! 流石にな! 見られてるだけなら姿は見えないし気にしなくていいんだけどさすがにこれは! 恥ずかしい気持ちは抑えられんのだ!

 わざわざ成長痛のことを見抜いて親切に火影に連絡するやっさしー暗部さんはどなただろう。もし男だったら掘ってやる。タマは蹴らないぞ? あの痛みはオレ自身が知っている……。

 顔が真っ赤なのは致し方ない。これはおそらく初夢精を母親に見られたことのように恥ずかしい。うおおおおおおこんなに恥ずかしいとは! まだ生理は来ていないが……どうしよう。

 うずまきナルト、十二歳のある日である。




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